メルセデスAMGで2年目のシーズンを迎えるバルテリ・ボッタスが、チームメートのルイス・ハミルトンとの間で“心理戦”を展開しようとなど考えていないと主張した。
2016年シーズン終了後に突然引退を決めたニコ・ロズベルグの後任として急きょウィリアムズから引き抜かれた形となったボッタス。メルセデスAMGへの移籍1年目はF1キャリア初優勝を含む3勝をあげ、ポールポジションも4度獲得する活躍を見せたものの、年間9勝をあげて通算4回目のF1チャンピオンとなったハミルトンとの差はやはり大きかった。
最強チームであるメルセデスAMGと長期契約を結びたいと考えているボッタスだが、今年も昨年同様1年契約となっている。つまり、来年もメルセデスAMGに残留できるかどうかはまさに今季の自身のパフォーマンスにかかっているわけだ。
■チャンスを最大限に生かす必要があるとボッタス
「メルセデスAMGはもう何年にもわたって最強チームだ」
シーズン前公式テストが開催されたバルセロナでそう語ったボッタスは次のように付け加えた。
「誰もが僕のコックピットを狙っている。僕はどんなチャンスも最大限に生かしていかないとならない」
■来年のドライバー検討開始は夏以降だとメルセデス
メルセデスAMGでは現在今季限りで契約が切れるハミルトンと来季以降の契約を結ぶための交渉に入っている。伝えられるところによれば、チームもハミルトンも契約更新に前向きであり、近いうちに合意に達するものと考えられている。
そのメルセデスAMGを率いるエグゼクティブディレクターのトト・ヴォルフは、2019年に誰をハミルトンのチームメートに据えるかに関しては、今年の夏以降に考え始めるつもりだと語っている。
■今年は実力を発揮できるはずだとボッタス
だが、ボッタスは来季も自分がメルセデスAMGのシートを確保できるという自信があると次のように続けた。
「昨年は自分の好みには合わないセットアップで走らなくてはならないことが何度かあった」
「今年はそうはならないだろうし、僕にとってもっと運転しやすいものになることを願っているよ」
「僕は新車の開発にもずっとかかわることができたし、チームのこともすごくよく知ることができた。だから自分の目標も明確になっているよ」
「僕は高いレベルで運転したいと思うし、すべてのグランプリで優勝争いにからんでいきたいと思っている。僕はF1チャンピオンになりたいんだ」
■自分のアプローチは変えないボッタス
ボッタスは、その目標を達成するためには、チームメートのハミルトンとホイール・トゥ・ホイールの戦いをする機会が増えることも分かっている。かつてハミルトンとロズベルグが激しく戦っていたときには、2人がお互いに心理戦を繰り広げるなどし、両者の関係が非常に悪化したという経緯もあった。
だが、ボッタスは「僕は自分のやり方をそんなふうなものに変える必要はないよ」と語り、次のように続けた。
「僕は心理戦は好きじゃないんだ。それは僕のスタイルじゃない。僕はルイスがやっていることや、何が彼の弱点だろうかなどということにあまり注意を払うつもりなんてないよ」
「それに、もし僕がすべて自分の期待通りにやることができれば、僕は強いはずだからね」と28歳のフィンランド出身ドライバーは付け加えた。