14日(水)にハースF1がほかのチームに先駆けて2018年型F1マシンを発表したが、今後続々と各チームの新車がベールを脱ぐことになる。
26日(月)からバルセロナで始まるシーズン前テスト開始前までには全チームの新車が公開されることになるわけだが、今季のF1技術ルールは昨年からそれほど大きく変わっておらず、各チームのF1マシンは「革命型ではなく進化型」となると考えられている。
2018年のF1マシンの外観で大きく変わる部分は今年から装着が義務付けられるコックピット保護装置「ヘイロー」が装着されることと、昨年のトレンドであったシャークフィンが禁止されることだ。
■今年のマシンのベースは2017年型だとハースF1
実際、14日に新車を公開したハースF1のチーム代表ギュンター・シュタイナーは、今季型車の開発で最も苦労したのはヘイローの導入だったと語り、次のように続けている。
「レギュレーションはほとんど変わっていないから、VF-18(2018年型車)は昨年からの進化型だ」
「今年のクルマには昨年使用していた要素がひきつがれているよ」
■ヘイロー導入があるだけに進化型に分がある
フォース・インディアのテクニカルディレクターを務めるアンドリュー・グリーンも同様のコメントを行っている。
「ヘイロー導入によりかなり大きな変更を行う必要があるんだ」
「だから、テストを開始するにあたっては古いクルマのときと似たコンディションにしていくことを目指しているよ」
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にそう語ったグリーンは次のように付け加えた。
「(2018年の)クルマは少しばかり洗練されているが、見た目には昨年のものと非常に似ているよ。バルセロナには機能することが分かっているクルマで臨みたいと思っているんだ。それがいい基盤となるはずだし、そこからかなり大きなステップで開発を始めることができるからね」
グリーンに言わせれば、今季はヘイローが導入されるだけにシーズン前テストに向かうにあたってはより安定した基盤を持つクルマの方が安全であり、そのためには昨年型マシンを踏襲した方が堅実だということのようだ。