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「シロトキンはペイドライバーにあらず」とメインスポンサー

2018年01月31日(水)16:45 pm

「セルゲイ・シロトキンを“ペイドライバー”と呼ぶのは完全に間違っている」

そう主張するのは今季ウィリアムズからF1デビューを果たすことになったシロトキンの有力支援者として知られるボリス・ローテンベルクだ。

■SMPレーシングのF1進出は“夢”

ローテンベルクはロシアのSMP銀行の共同設立者として知られているが、そのSMP銀行が資金提供して運営されているロシア人ドライバー育成プログラムがSMPレーシングだ。

SMPレーシングでは有名なレッドブルの若手育成プログラムに似た活動を展開するとともに、自ら製造したプロトタイプマシンでヨーロッパ・ル・マン・シリーズに参戦していることでも知られている。

ローテンベルクは、いつの日かSMPレーシングをF1にエントリーさせるのが「夢」だとしつつも、ロシアの『Fontanka(フォンタンカ)』に次のように語った。

「これまでずっと言ってきたように我々はF1を目指しているわけではない。F1は非常に政治的な話がつきものだし、あらゆる面からの支援がそろわなければうまくはいかないよ」

■シロトキンは金の力でシートを手に入れたのではない

ローテンベルクは、現時点ではSMPレーシング所属ドライバーであるシロトキンをF1に送り込むことができたことに満足していると語りつつ、シロトキンが2千万ユーロ(約27億円)もの資金を持ち込むことでウィリアムズのシートを得ることができた“ペイドライバー”だと言われていることについて次のような反論を展開した。

「彼は(ロバート)クビサよりも速かったんだ」

「彼が金でシートを買ったと言っている人たちに言っておくが、それはまったくのでたらめだ」

「彼はこのプログラムに所属して以来5年間も取り組み続けてきたんだ。資金が決定的な役割を果たすことなどできないよ」

■ルノーよりウィリアムズの方が好ましかった

ローテンベルクは、SMPレーシングがウィリアムズに資金提供を行う事実は認めつつ、それは「クルマの開発のために使われる」のだと主張し、次のように付け加えた。

「当然ながらコストは発生する。モータースポーツは安くはないからね。それは私が遊ぶためのオモチャではないんだ」

現在22歳のシロトキンは、2017年はルノーF1の控えドライバーを務めていた。だがルノーの2018年のドライバーラインアップをニコ・ヒュルケンベルグとカルロス・サインツで確定したことにより、急きょ狙いをウィリアムズのシートに定めて活動を開始したものだと受け止められている。

しかし、本当であればルノーのシートの方が好ましいと考えていたのかと質問されたローテンベルクは次のように主張した。

「いや、ウィリアムズの方が歴史的にもっと重要なチームだよ。結果へのこだわりも強いんだ」

■ストロールとの関係に懸念はない

シロトキンのチームメートは一足先に昨年デビューを飾った現在19歳のランス・ストロールだ。カナダ出身のストロールの背後には大富豪の父親の存在があり、ウィリアムズ内部でもかなりの発言権を持っているようだともうわさされている。

そのストロール親子と一緒に仕事をするということは、シロトキンにとってかなりやりづらいものとなるのではないかとの見方もある。

だが、ローテンベルクの考えは違うようだ。

「私はそうは思わないよ」

「同じひとつのチームであるのは事実だが、サーキットでは誰もが自分自身のために走ることになるのは明らかだ」

そう述べたローテンベルクは次のように付け加えた。

「私は彼(シロトキン)にこう言ったんだ。我々もウィリアムズのクルマを速く走らせるための手助けをするつもりだが、すべてのレースを自分にとってはそれが最後だと考えて取り組むようにとね」

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