ザウバーF1チームは、最終的にはアルファロメオのワークスチームとなるかもしれない。
現在ザウバーのチーム代表を務めるフレデリック・バスールが母国フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』にそう認めた。
長期的な財政危機状態に陥っていたスイスのザウバーだが、2016年に新オーナーに買収されて以降チーム管理体制も大きく変わってきている。
そしてアルファロメオを傘下に置くフィアット・クライスラーの最高経営責任であるセルジオ・マルキオンネがタイトルスポンサーとしてアルファロメオをザウバーに持ち込んだことで、2018年からはアルファロメオ・ザウバーという名称でF1に臨むことになる。
■将来的にはアルファロメオ独自のチームに
2017年7月にモニシャ・カルテンボーンの後任としてザウバーの新チーム代表に迎え入れられたバスールは、アルファロメオについて質問を受けると次のように語った。
「会社の経営陣は完全に独り立ちしたアルファロメオ・チームにしたいと思っているんだ」
「現時点ではフェラーリエンジンを使っている。だが、我々の目標は(フェラーリの)付属的チームではなく、アルファロメオが中心のチームにしていくことだ」
「しかしながら、今後もこの2つのブランドの間にはドライバー構成やテストをベースとした橋が今後も架けられることになる」
■プライベートチームがF1で生き残るのは困難
少し前に、ザウバー設立者であるペーター・ザウバーが、これからもザウバーはプライベートチームとして活動を続けていくことになるだろうと発言したことが伝えられていた。だが、ペーター・ザウバーはすでにザウバーF1の運営からは完全に離れてしまっており、チームのかじ取りをする立場ではなくなっている。
今回のバスールのコメントはペーター・ザウバーが望んでいない方向へザウバーF1チームが進んでいく可能性を示唆したものだと受け止められている。
バスールは次のように続けた。
「個人的な意見だが、プライベートチームが最終的にどうすればF1で生き残っていけるのかが見えてこないんだ」
「プライベートチームも2、3回ほどは素晴らしいシーズンを送ることもできるだろう。現時点でのフォース・インディアのようにね。だが、危機的な兆候がほんのわずかでもあれば、すべてが幻想のように崩れ落ちる可能性もあるんだ」
そう語ったバスールは次のように締めくくっている。
「アルファロメオの協力のおかげで、我々のチームは安定した道を進むことができている」