ウィリアムズのランス・ストロールが、同じカナダ出身の元F1ドライバー、ジャック・ビルヌーブに反撃を行った。
1997年にウィリアムズでF1タイトルを獲得したビルヌーブだが、2017年にウィリアムズでF1デビューを飾ったストロールに対してはずっと厳しいコメントを行ってきている。
ビルヌーブに言わせれば、カナダのファッション業界の大物である大富豪の父親ローレンス・ストロールの財力のおかげでウィリアムズのシートを獲得できたストロールは典型的な“ペイドライバー”に過ぎず、最近ではウィリアムズが「自分の息子のことだけしか考えないローレンス・ストロールに金で魂を売ってしまった」とのコメントさえ行っていた。
■ビルヌーブは批判しかしないとストロール
これに対し、19歳のストロールはフランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように語った。
「僕は、彼が何と言おうとあまり気にしていないよ」
「いずれにせよ、(ビルヌーブは)常に否定的だからね。彼はこれまで一度だって僕を応援するようなことはなかった。彼は批判的な目しか持っていないんだ」
ストロールはバクー市街地コースで開催された2017年のF1第8戦アゼルバイジャンGPでルーキーながら3位表彰台に上るという快挙を達成している。ストロールはそのことに言及しながら、次のように付け加えた。
「バクーで表彰台に上ったことさえ、彼の目にはいいことだとは映らなかったんだからね」
■ストロールのチームメートは間もなく発表か
ともあれ、ストロールが今年もウィリアムズで2年目のF1シーズンを迎えることになるのはすでに確定しているが、誰がストロールのチームメートになるのかはまだ明らかとなっていない。
最近の報道によれば、ロシア人ドライバーのセルゲイ・シロトキンがウィリアムズの新ドライバーとなるのが確定的だと見られており、うわさに上っていたロバート・クビサが8年ぶりにF1復帰を果たす可能性は消えてしまったようだ。
ウィリアムズが最終的にシロトキン登用を決めたのはシロトキンがロシアから持ち込む潤沢なスポンサー資金が決定打となったようだと言われている。
そして最新の報道によれば、ウィリアムズは来週にもシロトキンとの契約を正式発表するのではないかと考えられているようだ。
■F1は間違いなく金が物を言う世界だとハッキネン
かつてマクラーレンで2回F1チャンピオンに輝いた元F1ドライバーのミカ・ハッキネンは、F1ではドライバーが持ち込めるスポンサー資金がシート確定の重要なカギとなるのは珍しいことでも何でもないとスイスの『Sonntagszeitung(ゾンタークツァイトゥング)』に次のように語った。
「F1に上がるためにはすべての要素が必要になるのは確かだ。いい接点やたくさんのお金もね」
「正確な額を言うのは難しいけれど、F1に到達したときにはすでに数百万は使い切っているものさ」