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「現在の不振の責任はブリアトーレにある」とルノーF1首脳

2017年12月29日(金)18:11 pm

ルノーF1のマネジングディレクターを務めるシリル・アビテブールが、ルノーのPU(パワーユニット)がライバルたちのものよりも劣っているのは、10年近く前にルノーのチーム代表を務めていたフラビオ・ブリアトーレの責任だと語った。

ブリアトーレはベネトンのチーム代表として1994年と1995年にミハエル・シューマッハを擁して2年連続でのF1ドライバーズタイトルを獲得。さらにそのベネトンを買収したルノーでもチーム代表を務め、2005年と2006年にフェルナンド・アロンソ(現マクラーレン)とともにF1タイトル2連覇を達成している。

その後、2008年のF1シンガポールGPにおいて当時アロンソのチームメートを務めていたネルソン・ピケJr.にわざとクラッシュするよう命じた「クラッシュゲート事件」により2009年にチームを離脱。そして2010年にはF1からの追放処分を受けていた。

■今もブリアトーレのツケを払わされているとアビテブール

アビテブールは、2014年に現行PUが導入された際にルノーがライバルたちとの戦いに乗り遅れてしまったのは、ブリアトーレがルノーのチーム代表を務めていたときに行った判断のせいだと主張している。

「ヴィリー・シャティヨン(ルノーF1本部所在地)のチームは、再構築が必要であり、そこにいる全員が共同作業を行っていくための学びを必要としている」

母国フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』にそう語ったアビテブールは次のように続けた。

「今もなお、我々は2007年にフラビオ・ブリアトーレが行った決断のツケを払わされているんだ。そのときエンジン開発を凍結することが決められ、何百人ものスタッフが解雇されてしまった」

「あれはF1からの撤退だった。だがその一方でメルセデスは活動を継続しており、イルモアを買収し、F1で何が起きるのかを予想しながらいくつものプロジェクトを展開することで将来に向けての投資を行っていたんだ」

2010年を最後にワークスチームとしてのF1参戦を停止したルノーは、その後はエンジンサプライヤーとしての活動にとどまったものの、レッドブルを4年連続のF1チャンピオンへと導いている。

だが、ルノーF1がルクセンブルクの投資会社であるジェニイに売却された後は、エンジン部門以外は大幅に活動が縮小。当時ルノーF1のエグゼクティブディレクターを務めていたアビテブールも2012年にはケータハムへ移籍しチーム代表に就任。しかし、2014年に同チームが破たんしたことにより、アビテブールはまたルノーへ復帰したという経緯がある。

■現在のルノーF1は組織再構築を開始したところ

ブリアトーレの判断によってそうした状況が生まれ、2014年から導入が予定されていた新世代PU開発への投資もあまり行われなかったことが現在の状況を招いたのだというのがアビテブールの主張だ。

「私が担当し始めてから、ヴィリー・シャティヨンで100名ほどのスタッフを採用した。責任を再分配することで、組織構造は明らかに修正されてきた」

そう続けたアビテブールは、次のように付け加えた。

「今、みんなに求められていることは、一緒に働き、言葉を交わさなくてもお互いに理解できるようにしていくことだ」

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