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【ル・マン】豊田社長、“強い想い”でル・マン参戦を表明「次の100年もクルマを楽しくする」

2017年12月24日(日)17:53 pm

TOYOTA GAZOO Racingは、2018シーズンもル・マン24時間およびFIA世界耐久選手権(WEC)への参戦継続を発表した。

トヨタはWECに参戦することで、2012年から燃費が35%向上、様々な革新的な技術が市販車に日々フィードバックされ、技術者の育成の面においても、耐久レースの重圧の中競い合うことはトヨタが目指す『もっといいクルマづくり』に繋がっているという。

今季のWECシーズン後テストには、世界三大レース制覇を夢見るフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)がトヨタから参加していたもののまだ正式発表はされておらず、ドライバーラインナップなどは来年早々に発表する予定だという。これまで難色を示してきたマクラーレンもアロンソのル・マンおよびWEC参戦を容認する方向だと言われており、“トヨタのアロンソ”誕生に注目が集まる。

ポルシェが撤退したことで直接的なライバル不在の中、トヨタが来季もWECへの参戦を継続するのか、または撤退するのかに注目が集まっていたが、トヨタ自動車の豊田社長は「ル・マンは“次の100年もクルマを楽しくする”ための最適な実験場」として次のような決意を述べている。

■トヨタ自動車 豊田章男社長「次の100年もクルマを楽しくする」

クルマが誕生して100年を超え、“電動化”、“自動化”など大きな変化の時を迎える中、「次の100年もクルマは楽しいぞ!」、そうしていきたいという決意を、私は強く抱いています。

2012年より、我々はハイブリッド技術を載せたレースカーで、ル・マン24時間レースを含む世界耐久選手権の道に挑んでまいりました。もちろん、どのクルマよりも長い距離を走りきり、レースに勝ちたいという想いで続けてきた挑戦でしたが、我々がそのクルマに載せていた想いは、それだけではありませんでした。

「燃費など環境性能だけを高めるだけでなく『運転が楽しい』、『もっと乗っていたい…』、『もっと走らせていたい…』、ドライバーがそう思えるハイブリッドカーを実現したい」、これが私どもの強い想いでした。

今年、はじめてル・マンに行きましたが、トヨタを応援してくださる声援と共に、「こういうハイブリッドのスポーツカーは出さないのか?」という声も多くいただきました。私自身、そのようなクルマを世に出したいと思っていますし、それは「次の100年もクルマを楽しくする」ための1台になると思います。

今年、我々のクルマは、ル・マンの道を“速く”駆け抜けることは出来ました。しかしながら、24時間走り続ける“強さ”を兼ね備えることは出来ませんでした。お客様に乗っていただくクルマをお届けしたいと願いながらも、まだその域に達していない…それが我々の今の実力です。

この道で技術を磨き合うライバルが去ってしまったことは大変残念ですが、スピード域の異なるクルマが混走し競い合う世界耐久選手権という競技、とりわけ、公道をも舞台にしながら24時間戦い続けるル・マンが「次の100年もクルマは楽しい」の実現に向けた最適な実験場であることに変わりはありません。

私どもトヨタが目指す“もっといいクルマ”は、モータースポーツという極限の環境において鍛えられ、つくられていきます。だからこそ、我々は、景気の良し悪しなどに左右されることなく、永続的にモータースポーツに取り組んでまいりたいと考えます。

TOYOTA GAZOO Racingは、来シーズンもこの競技への参戦を続けます。そして、 この先も、運転が楽しい…もっと走らせていたい…、そう思っていただけるクルマをお客様にお届けできるよう、培ってきた技能と技術を更に高めてまいります。引き続き、応援いただければ嬉しく思います。皆さま、よろしくお願いいたします。

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