現時点で、まだ2018年のドライバー体制が完全に決まっていないのはウィリアムズだけとなっている。
2017年にF1デビューを飾ったカナダ人ドライバーのランス・ストロールの残留は確定しているが、今年限りで引退したフェリペ・マッサの後任ドライバーに誰が指名されるのかはまだ明らかとなっていない。
■近いうちに正式発表の予定はないとウィリアムズ
最近の情報によれば、少し前まで最有力候補と見られていたロバート・クビサはシート獲得が難しい状況となってきたと考えられている。
2018年にウィリアムズから8年にぶりにF1復帰を果たすのではないかと見られていたクビサだが、最近ではより多額のスポンサーマネーを持ち込むことが可能なロシア人ドライバーのセルゲイ・シロトキンがナンバー1候補に躍り出てきたと報じられている。
さらに、最近ロシアのメディアが、15日(金)にウィリアムズがシロトキンを2018年にストロールのチームメートとすることを正式に発表することになると報じていた。
だが、こうしたうわさに対し、ウィリアムズは「数日中に何の声明も発表する予定はない」と主張したと伝えられている。
■まだあきらめていないとクビサの父
そうした中、クビサの父親であるアルトゥール・クビサは、今も懸命にウィリアムズのシート獲得に向けて取り組み続けていると地元ポーランドの『Sportowe Fakty(スポルトヴェ・ファクト)』に次のように語った。
「今もなお、我々はロバートをウィリアムズに加入させるために戦っているよ」
「我々にとっていい決断が行われることを期待している。もしクリスマスの前に決まらなければ、それは少なくともウィリアムズの人々は時間をかけて考えているということを意味するものだ」
「我々は彼らがロバートを信じられるように説得するための対策をとっているところだ」
アルトゥール・クビサは、その“対策”が具体的にどういうものかは語らなかった。だが、最近シロトキンの有力な武器だとして報じられている“スポンサーマネー”がらみの対策であることは認めたという。
■クビサの持参金はライバルの約半分?
現在、ロシアのドライバー要請プログラムであるSMPレーシングに所属しているシロトキンは、もしウィリアムズでシートが獲得できればおよそ1,500万ドル(約17億円)をウィリアムズに持ち込むことができるようだと報じられている。
その一方で、クビサがウィリアムズに持ち込めるスポンサーマネーは800万ドル(約9億円)までだという。
クビサの父親は、次のように付け加えている。
「もちろん、ドライバーがチームに何をもたらすことができるかが重要だ。時には、技術や経験、そしてドライバーが持つ潜在的能力が重要であることもあるだろう。それ以外には金のことがあるだけさ」
『Sportowe Fakty(スポルトヴェ・ファクト)』は、14日(木)にもクビサがイギリスのグローブにあるウィリアムズのファクトリーを訪れていたと伝えている。