2018年にザウバーからF1デビューを飾ることになったシャルル・ルクレールが、そのことを秘密にしておかなくてはならなかった時期はかなり大変だったと認めた。
■しばらく前からザウバー加入がうわさされていたルクレール
一度は2018年からホンダPU(パワーユニット)を搭載することで合意していたザウバーだが、その後チーム内の管理体制が大きく変化。ザウバーではホンダとの契約を白紙に戻し、これまでPU供給を受けていたフェラーリとの関係をさらに強化する方向へと動いた。
そんな中、2017年F1第15戦マレーシアGP以降たびたびザウバーからフリー走行1回目に出走することになったルクレールが、フェラーリの後押しを受けて2018年にザウバーのシートを獲得するのはほぼ間違いないだろうとうわさされていた。
■うわさ先行でプレッシャーもあったとルクレール
そしてザウバーは2018年からイタリアの名門自動車会社であるアルファロメオをタイトルスポンサーとして迎えることを発表。2日(土)に行われた正式発表会では来季マーカス・エリクソンとルクレールがドライバーを務めることも発表されている。
ザウバーの本拠地であるスイスの『Blick(ブリック)』紙から、こうしたことをずっと秘密にしておかなくてはならなかったのは大変だっただろうと質問されたモナコ出身のルクレールは次のように答えた。
「かなり大変だったよ」
「もちろん、僕もそうしたうわさはすべて耳にしていたよ。だけど、ストレスでもあったんだ。何も正式発表されていなかったからね。僕もアブダビでのテスト最終日まで本当に知らなかったんだよ」
フェラーリの育成ドライバーであり、2016年にはGP3で、2017年にはF2で年間チャンピオンとなった20歳のルクレールは、ついに2018年にザウバーからF1デビューできることになってうれしいと次のように続けた。
「最初のレースが本当に楽しみだよ。それにアルファロメオの復活にもかかわることができるんだからね。F1が大好きな人なら誰でもアルファがこのスポーツでいくつか画期的なことを達成してきたことを知っているしね」
■来季のザウバーを引っ張るのはルクレール?エリクソン?
2017年のザウバーはフェラーリから1年落ちのPU供給を受けていたこともあり、ライバルたちに比べると戦闘力が劣るのは否めなかった。チームが稼いだポイントも、シートを失ったパスカル・ウェーレインが2レースで入賞して持ち帰った5ポイントだけとなっており、もちろんコンストラクターズランキングは最下位で終えている。
そのザウバーの2018年シーズンに関しては、これまであまりいい成績を残すことができていないエリクソンがシートを失うのではないかとのうわさもささやかれていた。だが、実際にはメルセデス所属ドライバーであるウェーレインがシートを失い、ザウバーの現オーナーとの関係が深いと言われているエリクソンが来季もザウバーで4年目のシーズンを迎えることになっている。
ちまたでは、2018年にザウバーの実質的なナンバー1ドライバーになるのはルクレールなのか、あるいはエリクソンなのかという話題もささやかれている。そのことについて質問されたルクレールは「僕は自分と自分の仕事のことにだけ集中していくつもりだよ」と答え、次のように付け加えた。
「僕たちは新しいフェラーリエンジンを手にすることになるから、それは大きな前進となるはずだよ。クルマも同じように改善されることを期待している。そして、僕もシーズンにおいて役割を演じることができることを願っているよ」