アルファロメオのモータースポーツ活動における伝統的マークである「クアドリフォリオ(四つ葉のクローバー)」が2018年のアルファロメオ・ザウバーのマシンに付けられることになるのかどうかはまだ決まっていないようだ。
先週末、2018年から活動を開始するアルファロメオ・ザウバーの発表会が催され、そこにはアルファロメオを傘下に置くフィアット・クライスラーのセルジオ・マルキオンネCEO、F1最高責任者チェイス・キャリー、FIA会長ジャン・トッドなどの顔も見られていた。
■ザウバーはアルファロメオのワークスチームではない
ザウバーのチームオーナーである会長のパスカル・ピクシーは、2018年からザウバーがもっと活躍できるようになるのは確かだと次のように語った。
「間違いないよ。再び成功を収めるためにすべてがそろえられたからね」
ペーター・ザウバーが設立したF1チームであるザウバーは、2006年から2009年までBMWザウバーとして参戦していたことがある。
だが、ピクシーはスイスの『Blick(ブリック)』紙に対し、今回のアルファロメオとのコラボレーションは当時のBMWザウバーとは違うものだと次のように語った。
「これはまったく異なるものなんだ」
「あのときはBMWがチームすべてを所有していた。だがアルファは我々のタイトルスポンサーであり、チームは独立性を維持している」
■マルキオンネによって促された新プロジェクト
一時、ザウバーがフェラーリに買収されて正真正銘のBチームとなるのではないかとのうわさもあった。これに関して2016年にザウバーを買収して新オーナーとなったピクシーは、このチームをフェラーリに売却しようと考えたことなど一度もないと次のように続けた。
「もちろんだよ。我々はすぐにそんなことをするためにチームを買収したわけではないからね」
「ザウバーにしっかりとした基盤を与え、その次の段階に移ったんだ。我々は長期的な対策とエキサイティングな歴史に興味を抱いてくれるパートナーを探していたんだ」
「これから、我々はザウバーが復活するのだと世界に証明したいと思っている」
だが、今回のアルファロメオとの協業が決定した背景にフェラーリ会長を兼務するセルジオ・マルキオンネの働きかけがあったのは確かだとピクシーは次のように続けた。
「マルキオンネ氏がこのアイデアを持っていたことは誰もが知っていることだし、最初の会合を持ったあとでこれはいけると感じたんだ」
■「四つ葉のクローバー」が描かれるかどうかは未定
だが、2018年以降のザウバーにおいてアルファロメオ色がどれほど濃く反映されることになるのかはまだはっきりとしていない点もある。
先週末には2018年のアルファロメオ・ザウバーのカラーリングもお披露目されたが、アルファロメオのロゴマークがエンジンカウルに大きく描かれてはいるものの、アルファロメオのレーシングカーにおける伝統的なマークである“クアドリフォリオ”は描かれてはいなかった。
「みなさんが見たこのクルマに描かれたものは新しいタイトルスポンサーの手になるものだった」と発表イベントで語ったピクシーは次のように付け加えていた。
「マルキオンネ氏によれば、彼はまだそれ(クアドリフォリオ)をザウバーの上に描くかどうかまだ決めていないそうだ」