「ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)にとって“プライベートな生活”の方が重要になれば、彼がすぐにF1を辞めることも十分にあり得る」
そう語ったのはスイス出身の元F1ドライバーであるマルク・スレールだ。
■F1引退をほのめかしたハミルトン
最近、今季通算4回目のF1年間チャンピオンに輝いたハミルトンが、自分がF1をそれほど長く続けるとは思わないと語ったことが報じられていた。
ハミルトンは現在2019年以降の契約更新についてメルセデスAMGとの交渉に入ったところであり、そうしたコメントはより有利な条件を引き出すためのかけひきではないかと見ている者もいるようだ。
■ハミルトンがいつF1を去っても不思議ではない
だが、スレールの見方はそうではないようだ。
「私も、彼がプライベートなことでかなり気が散ることがあると思うことがしばしばある」
ドイツのテレビ局『Sky(スカイ)』にそう語った66歳のスレールは次のように付け加えた。
「いつの日か、彼が“くそ、僕はまたレースをしに行かなくてはならないのか?”と言うこともあり得るよ。私は彼がいつそう言ってもおかしくないと思っている」
■タイトルが決まればモチベーションが下がるハミルトン
スレールはさらに、ハミルトンがやる気を示すのはF1ドライバーズタイトル獲得に挑戦しているときだけのように思えると語っている。
ハミルトンが2017年のドライバーズタイトル獲得確定づけたのは第18戦メキシコGPでのことだったが、事実上はすでにその前に行われた第17戦アメリカGPで今季9勝目を達成したときにすでに決着がついたも同然だった。
実際、その後のメキシコGP、ブラジルGP、アブダビGPでは、ハミルトンはチームメートのバルテリ・ボッタスを上回る成績を残すことはできずに終わっている。
特に最終戦アブダビGPではボッタスがポール・ポジション、ファステストラップ、優勝のハットトリックを達成するという強さを見せた。だが、それはハミルトンのモチベーションが下がっていたからにほかならないとスレールは考えている。
■ハミルトンがまじめにやればボッタスに付け入るすきはない
「ボッタスはハミルトンとは違うカテゴリーだよ。今年我々ははっきりとそれを目にしてきた」
そう語ったスレールは、次のように付け加えた。
「もしルイスが真剣に臨めば、ボッタスは彼には及ばないよ」