ザウバーが29日(水)に、2018年の新体制を発表することになると伝えられている。
■アルファロメオの名がF1に復活か
ザウバーが本拠地を構えるスイスの『Blick(ブリック)』紙は、これまでに伝えられていたようにザウバーが搭載するフェラーリPUに来季はアルファロメオのブランド名が付けられるとともに、2017年にF2チャンピオンに輝いたシャルル・ルクレールがフルタイムドライバーに迎え入れられることは確実だと報じている。
アルファロメオは現在のF1世界選手権が初めて開催された1950年にファン・マヌエル・ファンジオを初代王者に導いたことで知られるイタリアの名門自動車会社だ。1979年から1985年まではコンストラクターとしてF1参戦し、その後1987年まではエンジンコンストラクターとしてF1活動を行っていた。現在はフェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネがCEOを務めるフィアット・クライスラーの傘下に入っている。
また、モナコ生まれの20歳のルクレールはフェラーリのジュニアドライバーだ。2016年にはGP3チャンピオン、2017年にはF2チャンピオンに輝いた期待の若手がF1でどういう走りを見せるかにも注目が集まることになりそうだ。
■ザウバーでのF1デビューに不安はないとルクレール
2018年にザウバーからF1デビューを飾ることがほぼ確実だと見られているルクレールだが、今年の6月には父親を亡くす不幸を経験していた。
そのルクレールは『Blick(ブリック)』に次のように語っている。
「すごくつらい時期が続いていたんだ。まずジュール(ビアンキ)を失い、そして今度は自分の父を失ったからね。だけどそれが僕をより強くしたと思っているし、今では人生について違う見方ができているよ」
2016年にはGP3のタイトルをとり、2017年には初参戦のF2でもチャンピオンとなったルクレールだが、2017年の最下位チームであるザウバーでF1キャリアをスタートさせることに不安はないかと質問されると次のように答えた。
「いや、僕はアロンソ(現マクラーレン)もミナルディで始めたことを覚えているしね」
■もうひとりのドライバーは?
『Blick(ブリック)』は、ザウバーでは発表を予定している声明文の内容についてフェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネの承認を得られ次第、2018年の新体制について発表することにしており、早ければ29日(水)にも公式リリースが出されることになるだろうとしている。
ルクレールの2018年のチームメートが誰になるかに関しては現時点では確実度の高い情報は伝えられていない。
だが、メルセデス所属ドライバーであるパスカル・ウェーレインがシートを失うのはほぼ間違いないと考えられており、マーカス・エリクソンが残留するか、あるいはもうひとりのフェラーリジュニアドライバーであるアントニオ・ジョビナッツィがシートを確保することになるのではないかと言われている。