メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダは、2017年シーズン前半に好調だったフェラーリが結局タイトルに手が届かなかったのは、PU(パワーユニット)の信頼性よりもパフォーマンスを優先させた結果だったと考えているようだ。
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今季前半はセバスチャン・ベッテルがランキングトップに立つなど、2014年に現行PUが導入されて以来、初めてメルセデスに強いライバルが出現した。
ところが、シーズンが後半に入るとフェラーリが失速。ドライバーによるミスもあったものの、特にアジアラウンドに入ってから信頼性の問題が多発し、それによってベッテルのタイトル獲得のチャンスが消えてしまっていたのは確かだ。
ラウダは、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に対し、メルセデスAMGは信頼性の方に重点を置いて今シーズンを戦っていたのだと次のように語った。
「我々のクルマには一貫したパフォーマンスがなかったから、エンジンにトラブルが発生することは許されなかったんだ」
「だから、トト(ヴォルフ/エグゼクティブディレクター)と私はアンディ・コーウェル(マネジングディレクター)に、あとコンマ1秒縮めようとすることと信頼性を保つことのどちらがより重要なことかと尋ねたよ。結局のところ、信頼性がなければタイトルを勝ち取ることはできないからね」
そう語ったラウダは、次のように付け加えた。
「フェラーリとルノーはパフォーマンス向上を優先した。そしてグランプリで負けてしまったのさ」