2017年F1第16戦日本GPが10月8日(日)、鈴鹿サーキット(1周5.807km)で3日目を迎え、14時から行われた決勝でメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが優勝した。今季8勝目、通算61勝目。
●【決勝結果】F1日本GP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
■ベッテルにまさかのトラブル発生
今年の日本GPはスタート直後に波乱が起こる展開となる。まず、19番手からスタートしたトロロッソのカルロス・サインツがターン2でコースオフしそのまま左のウォールにクラッシュしてしまう。
そしてポールシッターのハミルトンの横からスタートしたドライバーズランキング2番手のセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)にはトラブルが発生。ベッテルはコース上でライバルたちに次々に追い抜かれ、2周目に入るころには6番手に順位を下げてしまう。
9番手からスタートしていたストフェル・バンドーン(マクラーレン)もターン2でコースオフしてしまい、一気に18番手に順位を落としてしまった。
サインツのコースオフによりVSC(バーチャル・セーフティカー)が導入されるが、ベッテルはこのVSC解除直後にフォース・インディアのセルジオ・ペレスにも追い抜かれてしまい、そこでピットに戻り、無念のリタイアとなった。
■ハミルトンがトップを快走
9周目にはザウバーのマーカス・エリクソンがデグナーカーブでクラッシュしてしまい、早くも今日2度目のVSCが導入されるという荒れ模様の展開となる。
このVSCが解除されると、リカルドがスタート直後に先行を許していたフォース・インディアのエステバン・オコンをとらえて3番手に浮上。予選2番手ながらギアボックス交換で6番手グリッドからスタートしていたバルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)もオコンをとらえて4番手に上がってくる。
多くのドライバーが1回ストップ作戦を展開。周回が進むにつれ、トップ3チームのドライバーたちが順当に力を発揮し、リタイアしたベッテルを除いてトップ5の位置におさまってくる。ハミルトンはうまくペースをコントロールしながらフェルスタッペンとの差をキープして独走状態を作っていく。
■アロンソ惜しくもポイントに届かず
レースが終盤に入った42周目には12番手を走行していたニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)のDRS装置が開いたままで閉じなくなるというトラブルが発生。ヒュルケンベルグもここでリタイアとなる。
さらに47周目にはウィリアムズのランス・ストロールの右フロントサスペンションが壊れるというアクシデントが発生し、ターン4を過ぎたところでコース脇にクルマを止めてしまう。これで今日3度目のVSCが導入される。
残り4周でVSCが解除されると、2番手に位置していたフェルスタッペンが猛然とハミルトンとのギャップを縮めにかかる。また後方では10番手を走行していたウィリアムズのマッサに最後尾からスタートして11番手にまで順位を上げていたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)が襲い掛かる。
だが、フェルスタッペンはハミルトンに追いつくまでには至らず、ハミルトンが先頭でチェッカーを受けた。アロンソもマッサの背後にまでは迫るものの追い抜くには至らず、惜しくもポイント獲得はならなかった。
ハミルトンが優勝し、ベッテルがノーポイントで終わったことにより、両者のポイント差は4レースを残して54ポイントに拡大。ベッテルの自力タイトル獲得の望みは消え、ハミルトンが通算4度目のF1タイトル獲得を達成する可能性が高まる結果となった。
■決勝トップ10ドライバー(暫定)
優勝/ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)
2位/マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
3位/ダニエル・リカルド(レッドブル)
4位/バルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)
5位/キミ・ライコネン(フェラーリ)
6位/エステバン・オコン(フォース・インディア)
7位/セルジオ・ペレス(フォース・インディア)
8位/ケビン・マグヌッセン(ハース)
9位/ロマン・グロージャン(ハース)
10位/フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)
マクラーレン・ホンダとして迎えた最後の鈴鹿だが、アロンソは11位、バンドーンは14位でレースを終えている。
次戦F1第17戦アメリカGPは10月20日(金)の現地時間10時(日本時間21日0時)に開幕。決勝は10月22日(日)の現地時間14時(日本時間23日4時)にスタートする。
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