オランダ出身の元F1ドライバー、ロバート・ドーンボスがセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)にはF1チャンピオンとなる資格はないと主張した。
【動画】スタート直後の大波乱!フェラーリ同士打ち/F1シンガポールGP決勝レース
先週末にマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットで開催された今季のF1第14戦シンガポールGP決勝で、ポールポジションからスタートしたベッテルが2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の進路を妨害しようとあまりにも不用意にクルマを左に寄せたことにより、自分だけでなく最終的に数台をリタイアに追い込むクラッシュを発生させてしまっていた。
F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の競技委員たちはこのクラッシュに関してはレーシング・アクシデントであるとしてどのドライバーに対してもペナルティーを科すことはなかった。だが、そのクラッシュを引き起こした責任はベッテルにあると考えている者が多いようだ。
2005年にミナルディでF1デビューを飾り、2006年にはレッドブルのドライバーを務めたことで知られるドーンボスもそのひとりだ。
「あの攻撃的な動きにより、彼(ベッテル)はリタイアとなり、フェラーリでの初めてのF1タイトルを逃すことになったばかりか、キミ(ライコネン/フェラーリ)、マックス(フェルスタッペン/レッドブル)、そしてアロンソ(マクラーレン)もリタイアさせてしまった」
母国オランダのテレビ局『Ziggo Sport Totaal(ジッホ・スポルト・トタール)』にそう語った35歳のドーンボスは、ベッテルがバクーで行われた第8戦アゼルバイジャンGP決勝でセーフティカー導入中にルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)のクルマにわざと自分のクルマをぶつけた事件にも言及しながら次のように付け加えた。
「今回の行為やバクーでのことを考えれば、ベッテルはチャンピオンにはふさわしくないよ」
2010年から2013年までレッドブルで4年連続F1チャンピオンとなったベッテルだが、今季はフェラーリで通算5回目のタイトル獲得のチャンスが大きく広がっていた。
だが、シンガポールGPを終えて残り6戦となった時点でポイントリーダーのハミルトンとは28ポイント差がついてしまっている。今季すでに7勝をあげているハミルトンが今後大きく崩れることは考えにくく、ベッテルのタイトル獲得には明らかに黄信号がともってしまっている。