トロロッソのダニール・クビアトがトロロッソ・ホンダ誕生を示唆し、それを歓迎する趣旨のコメントを行った。
最近の報道によれば、来季マクラーレン・ルノー、そしてトロロッソ・ホンダが誕生することはすでに確定したものと考えられている。
そして、水面下で関係各者による複雑な交渉が行われてきたと言われているが、その一環としてトロロッソのカルロス・サインツが早ければ第15戦マレーシアGP(10月1日決勝)からルノーに移籍するようだとのうわさもある。
■サインツの今後のことなど知らないとクビアト
サインツの現在のチームメートはクビアトだが、この2人の関係はあまりうまくいっていないと言われている。
そのクビアトは、シンガポールでサインツの移籍問題について質問を受けると、ほほ笑みを浮かべながら「僕にとっては完ぺきだね」と答え、次のように付け加えた。
「僕にはくだらない質問に答える必要はないよ」
さらに、場合によってはサインツと一緒に戦うのは今週末のシンガポールGPが最後となるかもしれないが、今はどんな気持ちかと尋ねられたクビアトは、再びほほ笑みを浮かべながら次のように続けた。
「すごく悲しいね。僕の涙が目に入らない?」
「遅かれ早かれ、どこかの時点で何かが起きるだろうし、僕たちはまた一緒にやることになるかもしれないよ。だけど、これからどうなるのかなんて僕は知らないんだ。それは彼の将来に関することであり、僕の将来のことじゃないからね」
■どうなる?来季のトロロッソ・ホンダのドライバー
だが、そう語ったクビアトの将来も不透明な状況にあるのは確かだ。
うわさ通りにサインツがマレーシアGPからルノーに移籍することになれば、現在日本のスーパーフォーミュラに参戦しているレッドブル育成ドライバーのピエール・ガスリーがその後任としてF1デビューすることになるものと考えられている。
ガスリーはもちろんルーキーであり、トロロッソとしては経験のあるクビアトを今後もキープするだろうと言われている。だが、現時点でサインツの36ポイントに対し、その9分の1の4ポイントしか獲得できていないクビアトのF1キャリアは今季限りだろうと見ている者も少なくない。
現時点では、来季のトロロッソ・ホンダのドライバーラインアップがどうなるのか、まったく不明な状況だ。
■トロロッソはホンダでどう戦うかに真っ先に取り組むべき
だが、クビアトは、自分のことよりもチームにとってはもっと重要な課題があるはずだと主張している。これは、来季からルノーにかえてホンダのパワーユニットを使うことになるのを指しているのは明らかだ。
「僕としては、まずはチームが自分たちの将来に対応しなくてはならないと思っている」
そう語ったクビアトは次のように続けた。
「そのことがはっきりし次第、僕の耳にもそのニュースが入るだろうと思う。だけど、こういう状況に関して僕は心配していないよ」
「すぐにうまくいくほうがいいけれど、この困難な時期にあって僕は時間的なプレッシャーをかけるつもりはないんだ」
「僕は理解のある人間だよ。だから僕は彼ら(トロロッソ)が一番重要なことに集中できるようにするつもりさ」
「ホンダとの契約が正式に発表されないうちは、僕はそれについて何も言うつもりはない。だけど、どういうことが起きるにせよ、僕はチームにとってはいいことだと思う」とクビアトは付け加えた。