エグゼクティブディレクターとしてメルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフが、現在のF1公式気象情報サービスへの不満を示唆した。
昨年までは『UBIMET』という会社がF1の公式サプライヤーとして全チームに気象情報サービスを提供していた。だが、今年からフランスの国営気象機関である『METEO-FRANCE』がF1の公式サプライヤーを務めている。
しかし、今季のF1第13戦イタリアGPが開催された先週末のモンツァでは、『METEO-FRANCE』が提供した気象予報が大きくはずれるという結果に終わっていた。
「金曜日は1日中雨になると言われていた。だが、実際にはずっと晴れだった」
ドイツのテレビ局『Sky(スカイ)』にそう語ったヴォルフは、次のように付け加えた。
「そして土曜日はドライだと予想されていたんだ」
モンツァでの土曜日のセッションは、フリー走行3回目はほとんど雨で走行できず、終盤の16分間にわずか7台のF1マシンがタイムを刻むにとどまったのを始め、予選も2時間半にも及ぶ中断の結果、開始から終了まで3時間半以上を費やしたことはご承知の通りだ。
かつては、F1には公式気象情報サプライヤーは存在せず、各チームが独自の気象システムを持ち込んでいた。
ヴォルフは、現在の制度を今一度見直す必要もあるのではないかと次のように締めくくっている。
「今の形が正しい取り組み方なのかどうか、検討する必要があるんじゃないかな」