今季、搭載するルノーパワーユニットのトラブルでリタイアに追い込まれることが多いマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だが、スパ・フランコルシャンで開催された前戦F1ベルギーGP決勝でもわずか7周でクルマがストップしてしまった。
■ベルギーでのトラブルは安全システム作動
フェルスタッペンによれば、スパでのトラブルはパワーユニットの安全システムが作動してしまったことによるものだったようだ。
複雑なハイブリッドシステムである現行F1パワーユニットには、何か異常が感知されたときにエンジンの破損を防ぐために自動的にスイッチを切るシステムが導入されており、今回のスパでのトラブルはなぜかそのシステムが作動してしまったのだという。
30日(水)にイタリアのミラノで開催されたスポンサーイベントに参加していたフェルスタッペンは次のように語った。
「彼ら(ルノー)はこういうことが起こる可能性を認識していたんだ」
「僕も彼らが自分たちのブランドを守りたいと思っていることは理解できる。だけど、クルマが止まってしまえば、クルマは止まっちゃうんだ。安全装置が働こうが、エンジンが壊れてしまおうがね」
■ドライビングスタイルがトラブルの原因?
そう語ったフェルスタッペンは、スパであるジャーナリストに対して腹を立てたことを認めている。それはそのジャーナリストが、フェルスタッペンの方にばかりトラブルが発生するのは彼のドライビングスタイルに原因があるのではないかと語ったためだという。
「頭にきちゃったよ。だってそんなこと不可能だからね。仮に僕がエンジンを壊したくないと思ったとしてもね」
「だから、そんなことを言う者がいるとしたら、彼はF1のことがまったく理解できていないってことさ」
■フェルスタッペンを手放すつもりはないとレッドブル
ともあれ、フェルスタッペンとその父親のヨス・フェルスタッペンはレッドブルの現状に幻滅しており、最近では現在の契約を解除したいと考えていることを示唆し続けている。
しかし、レッドブルではフェルスタッペンを手放すつもりはまったくないようだ
「マックスは我々のところにとどまるしかない。固い契約が結ばれているし、我々も彼を手放すつもりなどない」
『Auto Bild(アウト・ビルト)』にそう語ったレッドブル首脳のヘルムート・マルコは次のように付け加えた。
「いずれにせよ、フェラーリとメルセデスAMGはもう満員だからね」