レッドブルのドライバー育成責任者として知られるヘルムート・マルコが、F1公式サイトのインタビューの中で今季のF1ドライバーズタイトルを獲得するのはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)だろうとの見解を示した。
■激戦が続くベッテルとハミルトン
今季はここまでに11戦が終了しているが、ベッテルとルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が勝利数では4で並んでいる。だが、ドライバーズランキングではベッテルがハミルトンに14ポイント差をつけて首位に立っている。
第10戦イギリスGPではハミルトンが優勝し、ベッテルが7位に終わったことで一気に差が1ポイントに縮まっていたが、続く第11戦ハンガリーGPではベッテルが優勝。ハミルトンは4位に終わっている。
■スパやモンツァはハミルトンに有利?
ハンガリーGPの舞台となったハンガロリンクは、壁のないモナコと形容されることがあるほど曲がりくねったレイアウトが特徴であり、こうしたサーキットではフェラーリの方に分があるものの、夏休み明けに開催される第12戦ベルギーGPの舞台となるスパ・フランコルシャン・サーキットや、その次に行われるイタリアGPの舞台モンツァ・サーキットのような高速サーキットではメルセデスAMGの方が強いだろうと言われている。
事実、高速コースとして知られるシルバーストンで行われたイギリスGPではメルセデスAMGが1-2フィニッシュを達成しており、ベルギーやイタリアでもその再現を狙ってくるはずだ。
■ベッテルは夏休み明けにはさらに強くなる
だが、2014年までレッドブルに在籍していたベッテルをよく知るマルコは、ベッテルがシーズン後半にはこれまで以上に攻めた走りを見せるはずだと考えているようだ。
F1公式サイトのインタビューで、今季は誰がF1チャンピオンになると思うかと質問されたマルコは次のように答えた。
「私はベッテルだと信じているよ。なぜなら彼が精神的に強いことを知っているからね。それにフェラーリも調子を上げてきている。シルバーストンは、私に言わせれば例外だったんだ。フェラーリがシーズン前半では最強だったのは明白だし、さまざまな条件によって彼らがチャンスを生かせなかっただけさ」
「セブ(ベッテルの愛称)はさらに強くなって戻ってくるためにこの夏休みを過ごすだろう。それが私の知っている彼だよ」とマルコは付け加えている。