バーニー・エクレストンの後任としてF1最高責任者の座に就いたチェイス・キャリーが、新エンジン、コスト削減、そしてこれまでよりも公平な収益分配モデルを導入することなどにより、F1がさらにいいレースシリーズになっていくはずだと語った。
アメリカ出身のキャリーは、今季は過去3年とは違いフェラーリとメルセデスAMGによるタイトル争いが繰り広げられる状況となっていることを歓迎しつつ、ほかのチームももっと勝利を狙うことができるようにしてゆくべきだとの考えを示している。
■F1改革最初のカギはエンジン
「我々はすでにいくつかのイニシアティブを導入している」
ドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』にそう語った63歳のキャリーは、次のように続けた。
「ひとつは新たなエンジンだ。現在の素晴らしいエンジンを作り上げたメルセデスには敬意を表するが、パフォーマンスの差はあまりにも大きすぎる。だから、我々としては、大音量、低価格、よりよく、というモットーのもとにもっと単純化を図っていきたいと思っている」
■F1チームを利益体質に変えることも必要
キャリーはさらに、F1チームが本当の意味で利益を得られるようにしていくことが必要だとも主張している。
「もうひとつのエリアはコストだ。現時点では年間に5億ドル(約553億円)を費やしているチームもある。ほかのチームではせいぜい1億ドル(約111億円)なのにね。これが競争を妨げ、ゆがめてしまう原因となっている」
そう述べたキャリーは、次のように付け加えた。
「目標はチームがこのスポーツで金を稼ぐことができるようにすることだ。だが、実際のところ、現時点では利益をあげることができているチームはひとつもないよ」