F1の新オーナーとなったリバティ・メディアが、今週末に開催される今季のF1第10戦イギリスGPに先駆けて、12日(水)の現地時間17時30分から21時(日本時間13日1時30分~5時)にわたって「F1ライブ・ロンドン」というイベントを開催することになった。
■イギリスGPの舞台がシルバーストンからロンドンへ?
これはロンドン中心部に位置するトラファルガー広場に設けられた特設ステージに現役ドライバーや大物元F1ドライバーを始め、多彩なゲストを招いてのトークショーなどが行われるもので、このほか、会場近くの公道を利用してF1チームによるデモンストレーション走行なども行われる予定となっている。
バーニー・エクレストンがF1最高責任者を務めていたころから、ロンドンの市街地でF1レースを開催するという構想が練られてきていたことはよく知られているが、このイベントは将来的にF1ロンドンGPを開催する布石だと見ることもできるかもしれない。
さらに、現在シルバーストンで開催されている伝統のF1イギリスGPが、場合によってはロンドンへとその開催場所を変えることになるかもしれないとのうわさもささやかれている。
■シルバーストンがF1開催契約中途解除?
そうしたうわさが強まった背景には、シルバーストンの所有者であり、イギリスGPの主催者であるBRDC(ブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブ)が最近リバティ・メディアに対して2019年のF1開催について、契約解除条項を行使すると伝えたようだと報じられたことがあるようだ。
シルバーストンではエクレストン時代に現在のイギリスGP開催契約を締結していたが、現在の契約内容では仮に満員の観客を収容できたとしても損益をトントンに持っていくことさえできないと主張している。
だが、リバティ・メディアの広報担当者は、このほどBRDCがそうした行動に出たことは「残念だ」と語り、次のように付け加えた。
「我々はイギリスGPを継続させることに注力する」
「我々は主催者と非公式に誠意ある交渉を続けるつもりであり、公平公正な解決策を導き出したいと考えている」
■ロンドンもF1開催を前向きに検討との報道
F1関係者の中には、今回のシルバーストンの契約解除条項行使の話は、BRDCによる「かけひき」だと見ている者も多いようだ。しかし、一方でロンドンとF1が急接近を見せたことで、早ければ来年からでもシルバーストンに代わってロンドンがイギリスGPを開催するようになるのではないかとのうわさもささやかれるようになっている。
イギリスの『Times(タイムズ)』紙は、ロンドン市長であるサディク・カーンの次のようなコメントを紹介している。
「ロンドンは常に世界最高峰のスポーツイベント開催には前向きだ」
「F1からレース開催についての申し出は受けていない。大気汚染や安全の面から、レース週末にどういう影響があるかを検討する必要があるだろう」
■フジテレビNEXTが「F1ライブ・ロンドン」を緊急生中継
なお、前述のイベント「F1ライブ・ロンドン」は、日本時間13日2時から5時までフジテレビNEXTが緊急生中継を行うことが決定している。