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【決勝レポート】波乱のレースをリカルドが制す アロンソも今季初ポイント/F1アゼルバイジャンGP

2017年06月26日(月)0:30 am

2017年F1第8戦アゼルバイジャンGPが6月25日(日)、バクー市街地サーキット(全長6.003km)で3日目を迎え、現地時間17時(日本時間22時)から行われた決勝でレッドブルのダニエル・リカルドが優勝した。今季初、通算5勝目。

●【決勝結果】F1アゼルバイジャンGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数

■セーフティカー連続導入という展開に

レースはスタート直後から波乱の展開となる。2番グリッドからスタートしたバルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)と3番グリッドからスタートしたキミ・ライコネン(フェラーリ)が接触。タイヤをパンクさせたボッタスはなんとかピットに戻ったものの最後尾にまで落ちてしまう。10番グリッドからスタートしたリカルドは6周目にピットインし、早めにタイヤ交換を行う作戦をとる。

11周目にトロロッソのダニール・クビアトがコース上でストップし、その区間で黄旗が提示される。それとほぼ同時に4番手を走行していたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のクルマにトラブルが発生しスロー走行となる。このタイミングで13周目にセーフティカーが導入される。

17周目にセーフティカーが解除されるとフォース・インディアのセルジオ・ペレスが猛然と2番手のセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)に襲い掛かるが、ベッテルはなんとかポジションをキープする。しかし、その背後ではチームメートのライコネンが他車と接触してパーツが飛び散るアクシデントが発生。このためまたすぐにセーフティカーが導入されてしまう。

■ベッテルとハミルトンが小競り合い レースは赤旗中断に

20周目にセーフティカーがピットロードに戻りレースが再開されるが、その前に先頭を走っていたハミルトンがペースを落とし、そこにベッテルが追突するという事態が発生。このとき怒ったベッテルがハミルトンの左側にクルマを並べると、故意にタイヤ同士を接触させるという行為にでてしまう。

その直後にレースが再開されるが、今度はフォース・インディアのペレスとエステバン・オコンが同士打ちしてしまい、その破片を踏んだライコネンの右リアタイヤがパンクするという事態に。これでまたセーフティカーが導入される。しかし、コースの至るところにF1マシンの破片が散らばる状況となり、22周目に赤旗が振られ、レースが中断となる。

この時点で、混乱に乗じてウィリアムズのフェリペ・マッサとランス・ストロールが3番手4番手に浮上。序盤にタイヤ交換を済ませていたリカルドが5番手に浮上。さらに規定数を超えるパワーユニットコンポーネント投入により40グリッド降格ペナルティーを受けて19番グリッドからスタートしていたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)が8番手にまで順位を上げた。

20分近い赤旗中断の後、セーフティカー導入により各マシンが走行を開始。24周目にレースがリスタートされる。再スタートのチャンスを生かしたリカルドがウィリアムズ勢をまとめて抜き去り、3番手に浮上する。5番手に下がったマッサにはトラブルが発生し、その後無念のリタイアとなってしまう。

■チャンスをものにしたリカルドがトップに

ところがその後、トップを走行するハミルトンのコックピットに設けられたヘッドレストがストレートで浮き上がるというトラブルが発生。ハミルトンは32周目にこれを修復するためにピットに入る。それとほぼ同じタイミングで、ベッテルに危険走行により10秒のピットストップペナルティーが科されることが発表される。

ベッテルは、コースに復帰したハミルトンがほかのクルマにつかえている間にペースを上げ、34周目にペナルティーストップをこなし、ハミルトンの前でコース復帰を成功させる。

この時点ではトップにリカルド、2番手ストロール、3番手ケビン・マグヌッセン(ハース)、4番手オコン、5番手アロンソというトップ5となるが、その後セーフティカーや赤旗の間に大きくばん回したボッタスが次々に前のクルマをかわして3番手にまで順位をばん回。ベッテルとハミルトンも同様に4番手5番手に浮上していく。

■リカルドが先頭でゴール アロンソが今季初ポイント

結局、波乱のレースでチャンスをうまく生かしたリカルドがそのままトップチェッカーを受け、今季初優勝を達成。終盤、徐々にストロールとのギャップを縮めていたボッタスは、ファイナルラップのフィニッシュラインの手前でストロールを追い抜いて2位に浮上。ストロールは最後に順位を落としたものの、3位でチェッカーを受け、うれしいF1初表彰台をゲットした。

一時は5番手を走行していたアロンソだが、終盤にほかのクルマの追い上げを受けたものの9位完走を果たし、マクラーレン・ホンダに今季初ポイントをもたらしている。チームメートのストフェル・バンドーンは12位に終わった。

F1アゼルバイジャンGP決勝のトップ10ドライバーは以下の通り。

優勝ダニエル・リカルド(レッドブル)、2位バルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)、3位ランス・ストロール(ウィリアムズ)、4位セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、5位ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)、6位エステバン・オコン(フォース・インディア)、7位ケビン・マグヌッセン(ハース)、8位カルロス・サインツ(トロロッソ)、9位フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、10位パスカル・ウェーレイン(ザウバー)。

次戦2017年F1第9戦オーストリアGPは、7月7日(金)の現地時間10時(日本時間17時)に開幕。決勝は7月9日(日)現地時間14時(日本時間21時)にスタートする。

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