フェラーリが今週末にバクーで行われるF1アゼルバイジャンGPに改良型エンジンを投入することになるようだ。
今季の第6戦モナコGPでは圧倒的な強さを見せて1-2フィニッシュを決めたフェラーリだったが、続く第7戦カナダGPでは逆にメルセデスAMGが1-2フィニッシュを達成。コンストラクターズランキングでは再びメルセデスAMGがトップに立っている。
■フェラーリ改良エンジンは大きくパフォーマンスが向上?
だが、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』が報じたところによれば、フェラーリは2kmに及ぶストレートがあり最高時速が370km以上にも達するバクー市街地サーキットに改良を施したエンジンを持ち込むことになるという。
同紙によれば、今回の改良版エンジンはフェラーリの最高技術責任者であるマッティア・ビノットが推進している「攻撃的開発計画」の一環をなすものだという。
バクーにその改良版エンジンを持ち込むという決断に至ったのは、ファクトリーで行われたベンチテストで非常に素晴らしい数値が示されたことによるものだと『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は伝えている。
■バクーではメルセデス苦戦を予想する声も
これにより、カナダのジル・ビルヌーブ・サーキットではフェラーリを攻略してみせたメルセデスAMGもバクーでは再び苦戦を強いられることになるかもしれない。
元F1ドライバーのマルク・スレールはドイツのテレビ局『Sky(スカイ)』に対して次のように語った。
「彼ら(メルセデスAMG)は、今ではタイヤのウォームアップをうまく行えるようになったと証明する必要がある」
「今週末にはタイヤはそれほど問題にはならないと思っている。だが、バクーはモナコに似てはいるものの、かなり速くなる」
「長いストレートでは最強のエンジンを持つ者が有利になるのは明らかだ。レッドブルには残念なことだがね」
そう語ったスレールは、次のように付け加えた。
「フェラーリはどのサーキットでも強さを示しているし、常にタイヤにうまく熱を入れることができている。だから、私はフェラーリにとっては非常にいい反撃のチャンスになると思っているよ」