F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が、F1が内燃機関を捨ててすべて電動化されるようなことには決してならないと主張した。
2014年に、化石燃料を使用せずバッテリーとモーターだけで走行するフォーミュラマシンによるレースシリーズであるフォーミュラEが初開催されたが、その後着実にファンを増やしつつある。
市販車の世界においても、環境問題などとのからみにより今後電気自動車への注目がさらに高まってくるのは確実だ。
こうした背景を受け、将来的にF1もフル電動化される可能性はあるかと質問されたトッドは、カナダの『La Presse(プレス)』に次のように答えた。
■F1のフル電動化は絶対にない
「それはありえないよ」
「F1は完全に異なる領域に属しているからね」
そう語ったトッドは、F1はすでに2014年にハイブリッドシステムによる現行パワーユニットを導入するなど、環境問題なども視野に入れた上で正しい方向性に進んでいると主張し、次のように付け加えた。
「それは以前のものと比べれば格段の進歩だったよ」
■フォーミュラEがさらに発展するのも確実
だが、トッドは、同じくFIAが統括するフォーミュラEの発展状況も「驚くほど」だと次のように語っている。
「かなりたくさんのメーカーが参入することを望んでいるし、世界有数の大都市のいくつかも接触してきているよ」
「今ではルノーのようにF1とフォーミュラEの両方に出ているブランドもある」
そう語ったトッドは、『Le Journal de Montreal(ジュルナル・ド・モントレアル)』にも次のように語った。
「いつか、フェラーリも加わるだろうという自信を持っているし、そうなるのが楽しみだよ」