フェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネが、2018年のドライバー契約に関するコメントはまだできないと主張した。
現在のフェラーリドライバーであるセバスチャン・ベッテルもキミ・ライコネンのどちらも、現時点ではまだ来季以降の契約を結んでいない状態だ。
■来季も現行ドライバーラインアップ継続が濃厚?
だが、レッドブル時代に2010年から4年連続でF1チャンピオンとなったベッテルが来季もフェラーリにとどまるのはほぼ確実だと見られている一方で、今年の10月には38回目の誕生日を迎える現役最年長ドライバーのライコネンに関しては、若手ドライバーにシートを譲ることになるのではないかと考えている者もいる。
だが、今年の第6戦モナコGPではポールポジションを獲得するなど、このところライコネンがかつての速さを取り戻してきたのも事実だ。そして、フェラーリは来季もまたライコネンとの契約を1年間延長することを検討しているようだとの報道も行われている。
■今は契約のことは二の次だとアリバベーネ
ベッテルは、先週末にF1カナダGPが開催されたモントリオールにおいて、現時点では今季のタイトル争いに完全に集中しており、契約のことはまだ考えていないという趣旨の発言を行っていた。
そして、来季の契約についての質問を受けたアリバベーネも同様に次のように答えた。
「今は契約のことは考えていないよ。我々は選手権のことだけを考えている」
「すでに何度も言ってきたが、我々は、ドライバーも含め、全員が一丸となって取り組んでいる。我々は自分たちの仕事にものすごく集中しているし、契約のことなど今は問題ではないと言うべきだろうね」
■数字的に可能性がある間はチームオーダーを出さない
一方、ライコネンがポールポジションを獲得したモナコではピット戦略によってベッテルが前に出るという展開となっていた。これに関してはフェラーリが意図的にポイントリーダーのベッテルを勝たせようとライコネンの方が不利になるピット戦略をとったのではないかとうわさされていた。
しかし、アリバベーネは、フェラーリ内部ではドライバーに序列などつけていないと次のように主張した。
「フェラーリとして、我々はコンストラクターズタイトルを狙っているんだ。ドライバーズタイトルに関してはドライバーたちの仕事だよ」
「彼らは数字的にどちらか片方にしかチャンスがなくなるまで自由に戦うことになる。そうなった時点では、我々は自分たちが定めた交戦規則を適用することになる」
そう語ったアリバベーネは、次のように付け加えた。
「だが、それは今ではないし、モナコでもそれはなかった」