レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、今季ばかりでなく2018年シーズンも同じように苦戦を強いられることになるのではないかとの不安にかられているようだ。
■現状に不満を募らせるフェルスタッペン
レッドブルと育成ドライバー契約を結び2015年にジュニアチームのトロロッソからF1デビューを飾ったフェルスタッペンだったが、昨シーズンの第5戦スペインGPからレッドブルに昇格。そのレースでF1初勝利をあげる活躍を見せたことは記憶に新しいところだ。
だが、先週末のF1カナダGP決勝で2番手を走行しながらわずか10周で早々とトラブルによるリタイアに追い込まれてしまったフェルスタッペンは、レース後に2017年シーズンのレッドブルはここまでのところ「まったくだめ」だと激しい口調で不満を表していた。
■あきらめるのは早いとホーナー
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、19歳のフェルスタッペンの不満が高じていることに理解を示しつつ、次のように語った。
「彼もチームがクルマをよくしようとどれほど懸命に取り組んでいるかは分かっている。彼も大局的な見方をしていくだろう」
「我々は(カナダGPで)メルセデスAMGと戦っていたし、フェラーリには勝つことができた。マックスは結果を出すことができなかったが、まだシーズンも長い。彼が活躍できるときもやってくるよ」
■改善が遅れるルノーパワーユニット
レッドブルでは、パフォーマンスをより一層向上するために、現在供給を受けているルノーパワーユニットの改良版投入を待ちわびている状態だ。だが、ルノーパワーユニットは信頼性の問題が解決できないため、改良版の投入時期が大きく遅れる見通しとなっている。
さらに、ルノーは最近、仮に改良版を投入したとしても、今季中にパワーユニットの性能を大幅にアップさせることは難しいだろうと示唆している。
■来年のことも心配だとフェルスタッペン
来季もレッドブルとの契約下にあるフェルスタッペンはこうした状況に関し、母国オランダのテレビ局『Ziggo Sport Totaal(ジッホ・スポルト・トタール)』に次のように語った。
「今年はF1タイトルを狙いたいと思っていたんだ。だけど、そんなことができる状態からはかけ離れているよ」
「心配だよ。来年に向けての方向性に関してもね」
「僕は勝利したいし、このチームならそれができると本当に考えているんだ。僕たちがクルマを大きく改善できたことは分かると思う。だけど、パワーがついてきていないんだ」
そう語ったフェルスタッペンは、次のように付け加えた。
「それに、もうその記事を読んだかもしれないけれど、(2017年には)これ以上のものは得られないらしい。改良すると約束されていたのに、実際にはほとんど改善されていないよ」