2021年以降のF1エンジンは1.6リッターV6ツインターボとなるかもしれない。
現在のF1では2014年に導入された1.6リッターV6シングルターボエンジンとMGU-H(熱エネルギー回生システム)、MGU-K(運動エネルギー回生システム)が組み合わされたパワーユニットが使用されており、2020年まではこのエンジン規格でいくことが契約で定められている。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が伝えたところによれば、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が各F1エンジンメーカーに対し、5月末までに2021年以降のエンジン仕様に関する提案を行うよう求めていたが、各メーカーからは基本的には今後も現行の1.6リッターV6エンジンをベースとしたものでいきたいとの考えが示されているという。
だが、現行パワーユニットはその複雑さや、何よりもかつての自然吸気エンジンと比べるとF1らしい音が失われてしまったことに対する批判も多い。さらに、複雑なシステムとなっているがためにパワーユニット価格も高額となり、小規模F1チームにとってはあまりにも負担が大きくなりすぎているとの声もある。
そうしたことを改善する手段として、2021年以降のエンジンに関しては、現行のシングルターボからツインターボへと変え、さらにMGU-Hを廃止して運動エネルギーの回生のみを行うKERSと組み合わせる方向が好ましいだろうとの意見が出されているという。
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、次のエンジン会議が7月に予定されており、今年いっぱいには最終決定が行われることになるだろうと伝えている。