メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(エグゼクティブディレクター)が、フェラーリが置かれた現在の状況に同情の念を示した。
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■意図的にベッテルに勝たせたと疑われたフェラーリ
先週末に行われた今季のF1第6戦モナコGP決勝ではポールポジションからスタートしたキミ・ライコネン(フェラーリ)をチームメートのセバスチャン・ベッテルがピット戦略で逆転して今季3勝目をあげた。
レース後にライコネンが珍しく激怒していたこともあり、F1関係者の中にもフェラーリがランキングトップのベッテルを勝たせるためにライコネンに不利なピット戦略を強いたのではないかとの疑いの目を向けている者が少なくない。
だが、フェラーリはそうした事実はないと否定している。
さらに、この件についてコメントを求められた元F1ドライバーやライバルチームの関係者の多くは、モナコでフェラーリが意図的にそんなことをやったとは思えないとの考えを示している。
■フェラーリのモナコでの戦いはフェアだったとヴォルフ
そして、最大のライバルチームであるメルセデスAMGのヴォルフも同意見のようだ。
ヴォルフはイタリアの『Tuttosport(トゥットスポルト)』に次のように語った。
「あれはチームにとってもドライバーにとってもフェアな結果だったよ」
「今では彼らも我々がたびたび陥ったような状況を迎えている。なぜ一方のドライバーが勝ち、もう1人が勝てなかったのかということを説明しなくてはならない状況にね」
そう語ったヴォルフは、次のように付け加えた。
「彼らは本当に勝利するにふさわしかった。彼らには最速のクルマがある。我々にできるのは彼らにお祝いを述べることだけさ」