レッドブルのドライバー育成責任者として知られるヘルムート・マルコが、もし次世代のF1エンジンレギュレーションが期待にそうものでなければ、レッドブルがF1から撤退するかもしれないと示唆した。
現在F1が導入しているパワーユニットに関してはさまざまな批判的意見もあるのも事実だ。そのパワーユニットの仕様などに関しては2020年まで現行レギュレーションが基本的に継続されることになっているが、すでに2021年以降の新規格に関する話し合いも開始されている。
■レッドブルが望む新エンジンルールは?
マルコは、レッドブルとしてはその新規格エンジンに関して明確な意見を持っているとスペインの『El Confidencial(コンフィデンシアル)』に次のように語った。
「アイデアは非常にシンプルなんだ。我々は1000馬力を発生し、標準的なKERS(運動エネルギー回生システム)とバッテリーを備えたものを望んでおり、開発コストは1,500万から2,000万(約22億円)を超えないものだ」
「エンジン音も大きくすべきだし、ドライバーによって差が生じるものでなくてはならない。そしてイルモアやコスワースのような独立系メーカーが参入できるようにすべきだ。そうすれば、我々やマクラーレンが望めば彼らを使うこともできるようになる」
■状況が変わらなければF1撤退も
そしてマルコは、こうした条件が整わなければ、レッドブルはF1から去ることになる可能性もあると認め、次のように続けた。
「そうだ。なぜならば、昨年メルセデスは我々にエンジンを供給しようとしなかったし、フェラーリもそうだったからだ。そしてルノーだけが(バーニー)エクレストン(前F1最高責任者)の圧力によって我々に供給したんだ」
「我々は、メーカーの脅迫を受けることのない平等な状況を望んでいるんだ」とマルコは付け加えた。