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【WRC】トヨタ、初の3台体制で挑む/第6戦ラリー・ポルトガル

2017年05月12日(金)20:34 pm

TOYOTA GAZOO Racingは、5月18日(木)から21日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦ラリー・ポルトガルに、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)と、ユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(#11号車)と、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム(#12号車)の、3台のヤリスWRCで参戦する。

グラベル(未舗装路)ラリーで、できるだけ多くの実戦データを収集しクルマの開発を加速するため、初の3台体制でラリー・ポルトガルに挑む。

■第6戦ラリー・ポルトガル

第6戦ラリー・ポルトガルは、今年初めてヨーロッパで開催されるグラベルラリーとなる。ラリー・ポルトガルは1973年のWRC開始初年度からシリーズの1戦に含まれていた伝統あるイベントで、非常に多くの観客が集まる人気の高いラリーである。ラリーの中心となるサービスパークは、ポルトガル北部の大都市であるポルトの北側、マトジニョスに置かれ、そこを中心に5月18日から21日にかけて4日間競技が行われる。

ラリー・ポルトガルのコースは、砂状の軟らかい路面と、岩盤が露出した硬い路面が合わさった未舗装路が多くを占める。軟らかい砂地ではタイヤのグリップが得にくく、硬い岩盤の上ではタイヤの摩耗が急激に進む。そのためラリー・ポルトガルでは、硬軟どちらのコンパウンドのタイヤを装着するべきか判断が難しく、ドライバーがいかにうまくタイヤを使うかが重要なテーマとなる。また、ドライの未舗装路では「ルーズグラベル」と呼ばれる、細かな砂利や粉塵が道の表面を覆っており、それがタイヤのグリップ力を著しく低下させる。

ルーズグラベルは数台のクルマが走行すると弾き飛ばされ、グリップを得やすいしっかりとした未舗装路面が徐々に露出する。そのため、ルーズグラベルに覆われたコースでは、早い出走順の選手は不利な条件で走行することになる。

さらに、路面が軟らかいコースでは、2回目の走行時には深い轍が刻まれていることが多く、ラリーカーは車体の下面が地面に当たらないように、1回目の走行時よりも車高をかなり上げて走行する必要がある。

ラリーは18日(木)の夜に、マトジニョスの東側に位置するロウサダの町でのスーパーSSで競技開始。

19日(金)の朝から本格的なグラベルコースでの戦いが始まり、デイ2としてマトジニョスの北~北東エリアで8本のSSが行われる。

20日(土)のデイ3は、マトジニョスの東~東北エリアで6本のSSが実施される。

21日(日)の競技最終日デイ4は、デイ3に近い地域で4本のSSが予定されており、最終SSとなるSS19、ファフェ2はSSで上位のタイムを記録した選手に対してボーナスの選手権ポイントが付与される、パワーステージに設定されている。

ラリー全体でのSSの数は全部で19本、計349.17km。移動区間(リエゾン)を含めた総走行距離は、1529.01kmとなる。

■ラトバラは優勝経験あり

現在ドライバーズランキング2位につけるラトバラは、ラリー・ポルトガルでの実戦経験が十分にあり、2015年には総合優勝を果たしている。

また、ハンニネンは2014年大会で8位に入っているが、同年はポルトガル南部のファロを中心に行われたため、北部のSSはハンニネンにとって初めての経験となる。

そして、今回初めて3台目のヤリスWRCのステアリングを握るラッピにとって、ポルトガルは2013年にWRC2カテゴリーで初優勝を遂げたラリーであり、2016年大会ではWRC2で2位を得ている。

3名のドライバーはラリー・ポルトガルに向けたプレイベントテストを行ない、グラベルラリーでのヤリスWRCのパフォーマンスを、さらに高めるための改善作業を進めた。

■ラリー・ポルトガルでの過去の成績

ヤリ-マティ・ラトバラ
2016年 6位
2015年 1位
2014年 14位
2013年 3位
2012年 13位
2011年 3位

ユホ・ハンニネン
2016年 -
2015年 -
2014年 8位

エサペッカ・ラッピ
2016年 -
2015年 12位
2014年 -
2013年 10位

■2017 FIA世界ラリー選手権 第5戦終了後のドライバーズランキング
1 セバスチャン・オジエ 102
2 ヤリ-マティ・ラトバラ 86
3 ティエリー・ヌービル 84
4 オット・タナック 66
5 ダニ・ソルド 51
6 エルフィン・エバンス 42
7 クレイグ・ブリーン 33
8 ヘイデン・パッドン 33
9 クリス・ミーク 27
10 ユホ・ハンニネン 15

■2017 FIA世界ラリー選手権 第5戦終了後のマニュファクチャラーズランキング
1 Mスポーツ・ワールドラリーチーム 162
2 ヒュンダイ・モータースポーツ 140
3 TOYOTA GAZOO Racing WRT 99
4 シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチーム 71

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