トロロッソのダニール・クビアトが、チームメートのカルロス・サインツを友人だと思ったことは一度もないと語った。
■複雑な思いでホームレースを迎えるクビアト
ロシア人ドライバーのクビアトにとって、今週末に行われるF1第4戦ロシアGP(30日決勝)はホームレースとなる。だが、同時にクビアトにとっては苦い思い出のあるレースでもある。
2015年にセバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)の後任としてトロロッソからレッドブルへと昇格したクビアトだったが、昨年のロシアGP後に突然マックス・フェルスタッペンと入れ替わりに再びジュニアチームのトロロッソへ降格されてしまったからだ。
■正念場を迎えた今季のクビアト
一時はレッドブルから契約解除されるのではないかとのうわさまでささやかれたクビアトにとって、今年は今後のF1キャリアに向けて正念場のシーズンとなるのは間違いないだろう。
そして、再びレッドブル首脳の信頼を勝ち取るためには、なんとしてもチームメートのサインツに打ち勝つことが必要となる。
だが、サインツは同期のフェルスタッペンに先を越されたものの、随所に類まれな才能を示しており、昨年もその力を見込んだルノーからオファーを受けていたという事実もある。そして2018年に向けて、ほかのトップチームもサインツに目を付けているようだともうわさされている。
今季も3戦を終えた時点でサインツが10ポイントを獲得しているのに対し、クビアトはまだ2ポイントと、序盤はサインツにリードを許す形となっている。
そのクビアトにとってサインツはチームメートではあるものの、現時点での最大のライバルであることも間違いない。同じ1994年生まれだけに、余計にライバル意識が強くなっても不思議ではないだろう。
■サインツとの関係がトラブルに発展しないことを期待
母国ロシアのラジオ局『Sport FM(スポルトFM)』からチームメートのサインツについて質問を受けたクビアトは、次のように答えた。
「実際のところ、カルロスと僕は決して友人同士なんかじゃなかったよ」
「僕たちはよく話もするし、お互いに敬意を払っているよ。だけど、サーキットでは最後まで戦うよ」
「現時点ではまだ僕たちが問題を抱えていると言うほどのところにまでは至っていないし、そうならないことを願っている。だけど、どうなるかなんて分からないよ」
そう語ったクビアトは、次のように付け加えた。
「僕たちが一線を越えるようなことにならないといいんだけどね」