マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエが、ホンダがF1で戦えるようにするためには何らかの支援が必要だとの考えを示した。
■F1やライバルメーカーもホンダ救済に乗り出す?
2015年にマクラーレンと組んでパワーユニットサプライヤーとしてF1復帰を果たしたホンダだが、それから3年目を迎えた今季も依然としてライバルメーカーのユニットとはまだ100馬力以上もの出力差があると言われている。
こうした状況に、最近ではホンダがライバルのメルセデスから支援を受けることになるのではないか、あるいは、ライバルたちとのパフォーマンス差を小さくするためにF1がホンダに何らかのハンディキャップを与えるといった調整ルールを設けることになるのではないかというようなうわさもささやかれている。
■何らかの支援が必要なのは事実だとブーリエ
そうした中、ブーリエはスペインの『AS』に次のように語った。
「それが、我々が何とか解決しなくてはならないことだ」
「私は最強エンジンを倒す手伝いを誰かに求めているわけではない。だが、パフォーマンスのバランスをとるためにコンマ3秒の差を縮めることはF1にとって、より公平であり、よりよいことだと思っているよ」
■ホンダ支援はF1全体にとって前向きなこと
だが、ブーリエも、そういう形でホンダの後押しをするようなことになれば、それに反対する動きが出てくるであろうことも分かっている。
「私の立場で言えることは、全員が我々のエンジンがもっとパフォーマンスを高めることを望んでいるかどうかは分からないということだ」
「これからF1に参入しようとするほかのチームやエンジンメーカーにとっては魅力的なものとなるだろうし、ファンにとってもサーキットでもっと接戦が見られるようになるのはいいことだろうがね」
■外部コンサルタントの詳細は明かせないとホンダ
一方、昨年までルノーとレッドブルを支援していたマリオ・イリエンがマクラーレンの市販車部門と協力関係を結んだことが明らかとなっている。そして、F1エンジン専門家として知られるイリエンが、すでにホンダの問題解決に向けて協力を開始しているようだともうわさされている。
だが、ホンダの広報担当者は『GMM(グローバル・モータースポーツ・メディア)』の取材に対し、そのうわさに関して肯定も否定もせず、次のように答えるだけだった。
「私たちはすでに外部の人材を使っていますし、今後もそれを継続するつもりです。しかし、申し訳ありませんが、コンサルタントやサプライヤーに関する詳細を明かすことはできません」