前F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、F1の新オーナーたちに“挑戦”とも受け取れる意味深なメッセージを送った。
■新オーナーによって権力を奪われたエクレストン
長年にわたってF1最高権威の座にあったエクレストンだが、今年新オーナーとなったリバティ・メディアからついに引導をわたされてしまった。
これまではほぼ1人でF1を取り仕切っていたエクレストンだが、リバティ・メディアは後任にチェイス・キャリーを据えるとともに、モータースポーツ責任者にかつて名エンジニアとして名をはせたロス・ブラウンを指名。さらにマーケティング責任者にショーン・ブラッチスを置くという新たなF1管理体制を整えている。
そして、リバティ・メディアはエクレストンに「名誉会長」という肩書を与えてはいるものの、事実上はエクレストンにほとんど何の権限も与えられていないと考えられている。
■殺したいのなら完全に息の根をとめるべき
だが、イギリスの放送局『BBC』の自動車番組である「トップギア」に出演したエクレストンは、インタビュアーを務めた元F1チーム代表のエディ・ジョーダンに次のように語った。
「私は、もしあらゆる種類の動物と問題を抱え、彼らを殺したいと思ったならば、殺してしまわなければだめだと言ったんだ。傷つけるのではなくてね」
ジョーダンから、それはリバティ・メディアに対する「ちょっとしたメッセージ」なのかと尋ねられたエクレストンは、「それはみんながどう解釈したいかによるんじゃないのかね?」と答えている。
■弾丸はいつでも買える
さらに、実際のところ名誉会長の役割はどんなものなのかと質問された86歳のエクレストンは、次のような意味深なコメントを行っている。
「私には分からないよ。だが、なんだか殺し屋に弾丸の入っていない銃を与えたような感じだね」
「だが、私は弾丸を買えるだけの金は持っているよ」