昨シーズンまで長年にわたってF1最高責任者を務めていたバーニー・エクレストンが、2017年にF1チャンピオンとなるのはルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)だと思うと語った。
今季はフェラーリのセバスチャン・ベッテルが開幕戦オーストラリアGPと第3戦バーレーンGPで優勝を果たし、現段階では第2戦中国GPで勝利したハミルトンをリードしている。
■ベッテルは昨年のショックから立ち直った
エクレストンは以前からベッテルとは親しくしており、よく一緒にバックギャモン(ボードゲーム)を楽しむ間柄だ。
F1第3戦が行われたバーレーンに姿を見せていたエクレストンは、最近ほほ笑みを浮かべながら『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』に次のように語った。
「バーレーンでは彼(ベッテル)がゲームをしようと訪ねてきたよ」
「彼は(昨年よりも)だいぶリラックスしているし、あのショックをうまく消化したね」
「彼がフェラーリへ行ったときには、すぐにF1チャンピオンになれるだろうと考えていたんだ。だが、これまではそうはならなかった」
■今年のハミルトンは楽に戦えるはず
そう語ったエクレストンだが、3レースを終えた時点ではベッテルがリードしているものの、最終的には今年もF1チャンピオンになるのは難しいだろうと考えているようだ。
「ルイスがF1チャンピオンになるだろう」と語った86歳のエクレストンは、次のように続けた。
「もしベッテルがチャンピオンになれば私もうれしいよ。彼はよき友人だからね」
「だが、状況は変わっていくだろう」
「ハミルトンはものすごい才能の持ち主だ。そして今年はさらにリラックスしてこれまで以上に楽しんでいるように見える。これまでの数年間は、彼はずっとチーム(メルセデスAMG)が彼をサポートしていないと思い込んでいたんだ。ドイツのチームにドイツ人のドライバー(ニコ・ロズベルグ)がいたわけだからね」
「もちろん、それはナンセンスだった。だが、そういう考えも今は消えたし、プレッシャーも小さくなった」
■メルセデスもハミルトンの戴冠を望んでいる?
今季ウィリアムズからメルセデスAMGへと移籍し、前戦バーレーンGPでは初ポールポジションを獲得したバルテリ・ボッタスはロズベルグの後釜として適任だったと思うかと質問されたエクレストンは、「分からないよ」と答え、次のように付け加えた。
「だが、昨年はルイスが勝てなかっただけに、もし彼がF1チャンピオンになればチームとしてはそのほうがもっとうれしいだろうと私は思っているよ」