一時は2017年シーズン限りでのF1引退をほのめかしていたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)だが、日に日に2018年以降もF1にとどまることを示す兆候が増えてきているようだ。
■あと2、3年はやると示唆したアロンソ
今シーズンがスタートする前には、大きくレギュレーションが変わった2017年型F1カーのドライビングを楽しむことができなければもうF1を続けないかもしれないとほのめかしていた35歳のアロンソだが、最近、来季以降またF1のレース数が増える可能性が示唆されていることについて質問されると次のように答えた。
「僕たちは誰もがレースを愛しているし、もっとレースができるというのは歓迎だよ。だけど、あと2、3年だろうけどね」
■アロンソがF1継続を選択するもうひとつの理由は?
さらに、2005年と2006年に2度F1チャンピオンとなったアロンソが今後もうしばらくF1を続けようと考えていることを示唆することがもうひとつある。
今季のF1開幕戦オーストラリアGPが行われたメルボルンでは、アロンソはこれまで自分のスポンサーであったオークリーのサングラスではなく、代わりに『Kimoa』というブランド名が施された新しいサングラスをかけていた。
スペインのファッション系メディアが報じたところによれば、この『Kimoa』というのはアロンソと彼のマネジャーであるルイス・ガルシア・アバドが立ち上げを準備しているファッションブランドなのだという。
伝えられるところによれば、アロンソはマクラーレン・ホンダのスポンサーを務めていることでも知られる世界的会計会社であるKPMGに新ブランド立ち上げに向けた支援を委託しているとのことだ。
■F1継続はブランドビジネス上も有利
ガルシア・アバドは、『Kimoa』について次のように語っている。
「最初は完全にオンラインでやることになる。だからそのプラットフォームは世界的な注目を集めるだろうね」
「2018年には、実体を伴う形に取り組むことも考えていくことになるかもしれない」
近いうちに、その『Kimoa』ブランドはまずオンライン販売という形で世界に紹介されることになるようだが、その後アロンソのブランドショップが世界各地にオープンするという可能性もありそうだ。そうしたビジネス戦略を展開する上でも、自らがその広告塔としてF1ドライバーであり続けることが大きな意味を持つのは確かだろう。
2018年以降もF1を継続する可能性が高くなってきているアロンソだが、マクラーレン・ホンダとの契約は今季までとなっており、来季に向けたドライバー市場の目玉になるだろうと考えている者が多い。
アロンソが来季もF1に残るとしても、そのときに乗っているクルマがどのチームのものとなるのかはまだ分からない。