マクラーレンによる『ホンダ批判』が繰り返され、さらにメルセデスとのパワーユニット供給契約についての交渉を否定することもない中、長谷川祐介ホンダF1総責任者はマクラーレンとの将来に、まだ「100%コミットしている」と述べた。
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F1開幕前テストで、レーシングディレクターのエリック・ブーリエは、「マクラーレンとホンダの緊張関係は『最大(マキシマム)』にまで緊迫」していると述べており、今週に入ってメルセデスのカスタマーチームとして復帰するべく動き出したことが『BBC』などで報じられていた。
これに対して、マクラーレン広報は「ホンダと一緒に、選択肢についての検討も行っている」とうわさを否定することはなかった。一方、ホンダは、マクラーレン・ホンダとしての長期的なパートナーシップや、F1の将来について再評価は望んでいないと述べた。
■ホンダは正直でオープンに。一つのチームとして克服する。
長谷川祐介ホンダF1総責任者は、英『Autosport(オートスポーツ)』に次のようなコメントをした。
「もちろん、現状はF1に復帰した時に望んでいたことではないですが、我々はまだ、マクラーレンと関係やこのスポーツ(F1)の将来について100%コミットしています」
「我々はマクラーレンのように、このパートナーシップを信じていますし、我々は前進するために、一つのチームとして一緒に状況を克服することが重要です」
「我々は困難に直面していますが、最優先事項は、正直でオープンなコミュニケーションを維持し、ホンダとマクラーレンの全ての関係を強化し続けていくことです」
「これは我々にとって短期的なプロジェクトではありません」
■ホンダ、問題は解消済み。ドライバビリティとパワーの向上を目指す
ホンダは、シーズン前テストで問題になっていた信頼性の問題はすでに修正済みであり、開幕に向けて、『ドライバビリティの向上と、パワーを引き出す計画』を進めているという。
「バルセロナでの問題により、走行時間は制限され、シーズン前の準備にプレッシャーがあったのは明らかですが、しかしながら、我々は膨大な量の有用なデータを生成することができました。マクラーレンも同様です」
「外からどのように見えていたかわかりませんが、我々は様々な多くの問題に取り組んでいるわけではありませんでした」
「バルセロナでのいくつかの問題には対策済みですし、テスト2回目で効果を実証しました」
「パフォーマンス面では、ドライバビリティを向上させるために、メルボルンに向けてマッピングでの改善の余地があります。同時に、パワーユニットからもっとパワーを生み出すために、引き続き開発を進めていきます」。
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