元F1ドライバーのジャック・ビルヌーブが、マクラーレン・ホンダの不振が今季F1フル参戦を開始するストフェル・バンドーンのキャリアに影響を及ぼすことはないだろうと語った。
■厳しい状況でF1フル参戦を開始するバンドーン
昨年のF1第2戦バーレーンGPで負傷欠場となったフェルナンド・アロンソの代役としてF1デビューを飾ったバンドーンだが、ついに今季ジェンソン・バトンの後任としてF1にフル参戦することになった。
すでに高い評価を得ている24歳のバンドーンだが、2回に分けて行われたF1シーズン前テストではホンダパワーユニットの信頼性不足とパフォーマンス不足に悩まされるという理想とはほど遠い状況でシーズンを迎えることになってしまった。
■バンドーンがやるべきことはアロンソに勝つことだけ
だが、1997年のF1チャンピオンであるビルヌーブは、バンドーンの母国ベルギーのテレビ局『RTBF』に次のように語った。
「もちろん、それはストフェルにとっていいことではないよ。だけど、それによって失うものも何もないと僕は思っている」
「彼がやらなくてはならないことはフェルナンド・アロンソに勝つことだけだ。そして、マクラーレンのようなチームでも家で指をくわえているよりはましさ」
「彼はプロのドライバーだし、予算を持ち込む必要もない。それは今日ではまれなことなんだ。そして彼の横には比較されることに大きな価値を持つドライバーがいるし、それによって信頼を勝ち得ることもできる」
「もし彼のチームメートが誰か若いドライバーであれば、そいつに勝ったとしても何の意味もないことだ」
■アロンソとの比較結果が大きな意味を持つことに
現時点の状況を元に考えれば、今季のマクラーレン・ホンダで表彰台や優勝を狙うことはかなり難しいだろうし、当面は完走することが目標となるようなレースが続く可能性もある。
当然、バンドーンもいい成績を残すことは難しいかもしれない。だが、最高の現役ドライバーとの呼び声も高いアロンソよりもいい成績を残せば、バンドーンの評価がさらに高くなることは間違いないだろう。