今年のF1エンジン音はわずかながら改善されたものの、まだかつての魅力ある大音量の域にはまったく到達していないと報じられている。
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■かつては128デシベルを記録したF1エンジン音
自然吸気エンジンが使用されていた2011年には、メルセデス製V8エンジンが128デシベルという音量を発生していたという。この数値は、普通の人であれば痛みにも似た感覚を覚える音量だという。
だが、2014年から投入された現在のハイブリッド方式パワーユニットはかなり音が小さくなってしまい、それによってF1の魅力が失われてしまったと言われている。
「耳をつんざくような音量とは大体120デシベル前後だ。現在のF1カーでその数値に近い音量を示すクルマは一台もない」と当時のドイツ紙は伝えている。ちなみに、2015年にはフェラーリのパワーユニットが最も大きな音量を発生していたが、それでも102デシベル程度だったという。
■今年は最大110デシベルほど
そして、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』紙がバルセロナで行われた今年のシーズン前テストで計測を行ったところ、メルセデスとフェラーリのパワーユニットが109から110デシベルほどの音量を発生させていたことが分かったという。
『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は、それでも2014年に現在のパワーユニットが導入されたときよりも数デシベル上昇したにとどまっていると指摘し、ルノー製パワーユニットは今年もちょうど105デシベルしか発生していないと付け加えている。
同紙は、1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブの「(現在の)クルマの音はまだよくない」とのコメントを紹介している。
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