ジェット機や鉄道などの輸送機器メーカーとして知られるカナダのボンバルディア社が、今年ウィリアムズからF1デビューを飾る18歳のカナダ人ドライバー、ランス・ストロールとスポンサー契約を結んだことが発表された。だが、カナダ国内ではこれに関して批判的な意見が報じられている。
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■ストロールとスポンサー契約を結んだボンバルディアに批判
ウィリアムズが今月3日(金)に発表したところによれば、ボンバルディアの航空機製造部門が今年ストロールのスポンサーとなり、そのロゴがストロールのヘルメットやチームのガレージに掲示されることになるという。
だが、ボンバルディアが国の補助金を得ていることから、そうした企業がF1ドライバーのスポンサーとなることは不適切ではないかという意見がカナダ国内で報じられている。
ストロールの父親は世界的ファッションブランドを展開するビジネスマンであり、カナダでも有数の資産家としても知られていることもそうした批判の背景にあるのかもしれない。
■ボンバルディアとストロールを擁護するビルヌーブ
だが、そうした意見は的はずれだと、カナダ出身の元F1ドライバーのジャック・ビルヌーブが主張している。
「カナダのスポンサーがカナダ人ドライバーを支援する。これ以上好ましいことがあるだろうか?」
『Journal de Montreal(ジュルナル・ド・モンレアル)』にそう語ったビルヌーブは次のように続けた。
「この会社がF1を利用することを批判すべきではないよ。大きな注目を集める素晴らしい事例だからね」
「どういう問題があるというんだい? 彼ら(ボンバルディア)だって何らかの形で宣伝を行うしかない。そして航空産業に特化した企業にとってF1に勝るものはないよ」
■巨額の出費になるわけではない
1997年のF1チャンピオンでもあるビルヌーブは、いずれにしてもストロールのスポンサーを務めるためにボンバルディアが負担する金額はそれほど高額なものとはならないだろうと次のように付け加えた。
「ヘルメットに(ロゴを)載せるくらいなら、彼らほどの企業にとってはそれほどの出費とはならないよ」