フェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネが、イタリアの名門F1チームはかつてのミハエル・シューマッハ時代のような無敵のチームへと返り咲かなくてはならないと語った。
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昨年はシーズン開幕前にF1タイトルを狙うと豪語して「恥をかいた」マルキオンネは、その反省のもと、2017年シーズンに向けてはここまであまり目標や期待を口にすることがなかった。
■今季はフェラーリ復活を期待するマルキオンネ
だが、フェラーリは先週バルセロナで行われた今季最初のF1シーズン前テストで非常によいパフォーマンスを発揮。今季通算4度目のF1タイトルを狙うメルセデスAMGのルイス・ハミルトンも、フェラーリにはF1タイトルを狙うチャンスがあるだろうと語っている。
そうした中、マルキオンネはイタリアの『La Repubblica(レプブリカ)』に次のように語った。
「我々が勝利(タイトル)に見放されてから9年がたってしまった。今年は10年目だ」
「それは終わりを迎えるだろう。まだ問題を正す余裕はある。フェラーリは再び無敵に戻らなくてはならない。シューマッハがここにいたときのようにね」
■ドライバーたちも2017年型車には満足
昨年はレッドブルにコンストラクターズランキング2位の座も奪われてしまったフェラーリだが、今年のシーズン前テストでのパフォーマンスを見る限り、フェラーリには少なくともメルセデスAMGに対抗できるだけの力はありそうだと見ている者も多い。
ジュネーブで行われた自動車ショーを訪れていたマルキオンネは、次のように続けた。
「新車には信頼性があるし、信用できるよ。それは大きな前進だ」
「バルセロナテストの結果に目を通してきているが、うまくいっているね。ドライバーの(セバスチャン)ベッテルと(キミ)ライコネンも満足しているよ」
「目標は、もちろん勝利を手にすることだ。それがいつになるかは言えないがね。だがクルマの調子には満足しているよ。昨年よりもいいクルマになった。それはルールが変わったことだけによるものではなく、設計やコース上での走りが向上したことによるものだ」
■新オーナーはファンのことを考えている
さらに、新オーナーのリバティ・メディアを迎え、これまで長年にわたってF1最高権威の座にあったバーニー・エクレストンが去ったF1をどう思うかと質問されたマルキオンネは、次のように答えた。
「我々はバーニー・エクレストンがこのスポーツのために行ってくれたことに感謝しなくてはならない。だが、彼のことを過去の話にすべきではないよ。彼はまだ生きているんだからね」
「新たにこのスポーツに参画した人たちは、ファンのことをさらによく考えていると私は理解しているよ」
その新体制となったF1において、モータースポーツ責任者に指名されたのがかつてシューマッハらとともにフェラーリに黄金時代をもたらした名エンジニアのロス・ブラウンだ。
ブラウンについて尋ねられたマルキオンネは次のように答えている。
「ブラウンは、多くの経験を持つ優れたマネジャーだよ」