F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が、いよいよ各チームの2017年型F1カーに導入されているサスペンションシステムのチェックに動くようだ。
■シーズン前テスト最終日にFIAがチェック実施との報道
フェラーリが、メルセデスAMGとレッドブルが採用しているサスペンションシステムは、禁止されているアクティブサスペンションと似た効果を発生するために違法ではないかとFIAに問い合わせを行ったことはすでに報じられている通りだ。
FIAではそのシステムに違法性はないとの考えを示したと伝えられているが、それに納得できないほかのチームたちは、今年のF1開幕戦オーストラリアGPでそのシステムが使われた場合、正式に異議申し立てを行う可能性を示唆している。
このほどドイツのモータースポーツ専門誌である『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が伝えたところによれば、各チームはバルセロナで行われている今年最初の公式シーズン前テストの最終日となる2日(木)にFIAに対しそのサスペンションレイアウトが違法ではないということを示すデモンストレーションを行うよう要請されることになったようだ。
最近の報道では、メルセデスAMGとレッドブルだけではなく、マクラーレンも同様のシステムを導入したようだと言われている。
■すでに1チームに改善要請とのうわさも
あるFIA関係者は、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語っている。
「明確化することが未解決事案に関して競技委員にとっての基本となる。サスペンションがその明確化されたものに抵触するかどうかは、個別に判定を行っていくことになる」
うわさによれば、少なくとも1チームはすでに設計を変更するよう求められたという。そのチームはレッドブルだというのが大方の見方のようだ。
■チームは事前説明通りであることを証明する必要がある
F1競技委員長を務めるFIAのチャーリー・ホワイティングは、この件に関して次のように語っている。
「誰もが自分たちが使いたいものを使うことができる。だが、メルボルン(F1開幕戦オーストラリアGP/26日決勝)で使うことができないものをテストするのはばかげたことだ」
これまで、メルセデスAMGとレッドブルはそのサスペンションシステムに関しては事前にFIAの了解を得ていたと主張していた。
このことに関し、ホワイティングは次のような説明を行った。
「チームたちは特定のコンポーネントの機能について、問題がないかどうかを我々に尋ねてきた。そして我々はそれに対してイエスあるいはノーで答えた。これから、彼らはそれを我々に証明してみせなくてはならない」