ロータスを買収し、2016年から再びフルワークス体制でのF1挑戦を開始したルノーだが、昨年は移行期ということもありコンストラクターズランキングは9位に終わっている。
だが、実力が高く評価されているニコ・ヒュルケンベルグをドライバーに迎えたこともあり、2017年シーズンにはルノーが大きく飛躍するのではないかと予想している者も少なくない。
■2017年の目標は堅実な前進
だが、ルノーのマネジングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、今年もそれほど大きな進展は期待できないだろうとドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』次のように語った。
「言い訳を探しているわけではないが、2017年には前進を図りたいと思っている」
「一方で、首脳部は中長期的に将来を考えていくことが必要だ。スタッフたちにとって居心地のいいチーム体制でなくてはならないんだ。成功はそこにかかっているんだからね」
■F1タイトルを狙うのは2020年
そう述べたアビテブールは、ルノーでは2020年にF1タイトルを狙うという計画を立てていることを明らかにし、次のように続けた。
「我々の計画では、2020年にはタイトル争いができるようにしたいと思っている。そのためには、2018年には何度か表彰台に上ることができるようにしなくてはならない」
「つまり、今年は中団グループに戻る必要があるということだ。それは決して簡単なことではない。だが、5位と7位の間には位置できるだろうという根拠のある期待は持っているよ」
■F1の難しさはよく分かっている
その目標は、F1活動に対する決定権や予算承認権を持つルノーの取締役会を満足させるに十分なものだと言えるのかと尋ねられたアビテブールの答えは次のようなものだった。
「ルノーはこのスポーツでは新人ではないんだ。我々は40年もF1をやってきている。だから復帰を決めたときも、それが困難を伴うことは誰もが分かっていたよ」
「我々は自分たちが正しい軌道に乗っており、自分たちの目標を達成しているのだということを証明しなくてはならないんだ」とアビテブールは付け加えた。