2014年9月までフェラーリ会長を務めていたルカ・ディ・モンテゼモーロが、新オーナー誕生による政権交代を迎えたF1の今後について占った。
■ファンとのかかわり方に変化が生じるはず
今回、アメリカのリバティ・メディアがF1のオーナーとなったことで、今後F1がどう変わっていくと思うかと質問されたモンテゼモーロは、『La Repubblica(レプブリカ)』に次のように語った。
「レースは短くなるだろうし、観客とのコミュニケーションはもっと効果的なものとなるだろう。ルールはより単純化され、F1がヨーロッパの伝統に深く根ざしたスポーツであるという概念があらためて強調されるだろう」
「韓国やインドでF1をやるような意味のないことは行われないだろうね。アメリカでF1を行うのはよいが、それでも2レースを上限とすべきだよ」
「結局のところ、新オーナーはサーキットに来た観客ともっと積極的にかかわっていく必要がある。どんなスポーツもファンがいなければなりたたないのだからね」
■ドライバーも自分の意見を発信すべきだ
モンテゼモーロはさらに、F1のイメージを高めるためにはF1ドライバーたちも変わる必要があると次のように続けた。
「まず、彼らは話をする権利を得ることが必要だね。記者会見ではすべてのドライバーたちが同じことを口にするんだ。もう長いこと彼らは意味のある意見を言ってこなかったし、重要な役割を演じているとは言えない」
「エンツォ・フェラーリ(フェラーリ創設者)は言ったよ。勝利の半分はクルマ、そして半分はドライバーによって得られるものだとね。今ではその比率は8対2くらいだね」とモンテゼモーロは締めくくった。