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新F1トップのブラウン、目標はチーム間格差の縮小。DRSに代わる「アイデアがある」

2017年01月29日(日)20:27 pm

新たにF1のモータースポーツ担当マネジングディレクターに就任したロス・ブラウンが、今後取り組むべき課題について語った。

■レース主催者の収入を増やしたい

これまでF1最高責任者を務めていたバーニー・エクレストンは手ごわい交渉相手として知られ、各レースの主催者から多額の開催料を集めていた。

しかし、エクレストンが去った今、主催者から開催料の減額を求められるのではないかと『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に聞かれると、ブラウンは「それもあり得る」と答え、こう続けた。

「だが、主催者も経済的に苦しんでいることを無視してはならない」

「二つの見方ができる。一つは要求金額を減らすことだが、われわれが主催者の収入を増やす手助けをして、開催料が支払えるようにする方法もある」

「レースの開催コストを減らすより、主催者の収入を増やすほうが良いというのがわれわれの見方だ」

■目指すはチーム間格差の縮小

スポーツ面を取り仕切るブラウンの役割は、コース上のアクションを増やして、F1を見応えのあるレースにすることだ。

そのために、「トップと下位の差を狭め」たいとブラウンは『BBC』に語っている。

「小規模チームの安定化を図り、しっかりした経営基盤を築けるようにする必要がある」

「私の理想は、少し変則的なことが起きれば突然後方のチームが勝つような状況だ。だが、今は2、3チームしか勝てない。これを広げる必要がある」

■資金力の差が出にくいルールに

そのためにチーム予算を制限するのも一つの方法だが、これまで何度も話し合われて一度も実現しなかった。

ブラウンも予算制限は「デリケートな」問題だと認め、少し違うアプローチを示唆した。

「革新技術による見返りが少なくなるようなルールを作り出せないか見てみる必要がある」

「今は、革新技術による見返りが大きい。だから資金があれば成長曲線は急カーブだ。金があるほど速いクルマになる。これをルールでフラットにできれば、正しい方向に進むだろう」

■DRSの代替策が「いくつかある」

また、ブラウンはDRS(ドラッグ・リダクション・システム)の廃止も示唆している。DRSはリアウイングの角度を変えることで一時的に空気抵抗(=ドラッグ)を減らして最高速を伸ばすシステムで、追い抜き増加を目的に2011年から導入された。

「人為的な解決策を一切なくすようにしなければならない」とブラウン。

「ドラッグ・リダクション・システムが人為的なのは誰もが知っている。もっと純粋な解決策を見つける必要がある」

「私にはいくつかアイデアがある。今すべてを教えることはできない。まずチームに伝えたいからね。しかし、いくつかアイデアがあるから、研究を始めれば、2018年か19年から導入できるかもしれない」

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