メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダが、F1チャンピオンとなったニコ・ロズベルグがいなくなったことを惜しむようなことにはならないだろうと語った。
2016年にF1チャンピオンの座を手にいれたロズベルグが突然F1引退を発表したとき、かつて3度F1王座についた伝説的元F1ドライバーでもあるラウダは、そのロズベルグの決断に対しては不満をあらわにし、怒りさえ覚えていたようだった。
■ロズベルグ不在を嘆くことはない
ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』から、メルセデスAMGでは今季ロズベルグがいないのを残念だと思うことになるだろうかと質問されたラウダは、「まったくそんなことはないよ」と答え、次のように付け加えた。
「もう彼はいないんだ。彼はもういない。我々はそのことに合意しなくてはならなかったし、そうした。我々はもう今後のことに目を向けているし、まったくロズベルグのことを嘆いたりはしないよ」
突然F1チャンピオンドライバーを失うことになったメルセデスAMGでは、その後ウィリアムズからバルテリ・ボッタスを引き抜くことに成功したが、その陰では財政的補てん、前技術トップであったパディ・ロウの移籍、そして2016年限りでのF1引退を発表していたフェリペ・マッサの現役復帰など、いくつかの複雑な交渉が行われていた。
「ロズベルグの後任探しは簡単ではなかったよ」
そう認めたラウダは、次のように続けた。
■チームとクルマがボッタスを成長させる
「ボッタスは世界最高のF1カーを運転するチャンスを手にした。それはレーシングドライバーのやる気につながるものだ」
「私は、少なくとも彼はロズベルグにひけをとらないと信じているよ。ニコはチームとクルマによって大きく成長することができていたんだからね」
「つまり、ロズベルグとメルセデスAMGのコンビネーションとして理解する必要があるんだ」
そう主張したラウダは、次のように締めくくった。
「ロズベルグだけではF1チャンピオンにはなれなかっただろうね」