ホンダが、マクラーレン以外のチームへパワーユニットを供給する計画を着実に進めているようだ。
■ザウバーが2チーム目のホンダPUユーザーに?
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、マクラーレンに次ぐ2番目のホンダパワーユニットユーザーとなるのは、現在はフェラーリから供給を受けているザウバーで間違いないだろうと次のように報じている。
「スイスのチーム(ザウバー)はフェラーリとの契約を延長しなかった」
そのザウバーは、2017年にはフェラーリから1年落ちとなる2016年仕様パワーユニットの供給を受けることになっている。
■2チーム供給に向けた障害も解消?
現在、ホンダはマクラーレンのみにパワーユニットを供給しているが、昨年失脚した元最高権威のロン・デニスは、ホンダがほかのチームへパワーユニットを供給することを認めないという立場をとっていたことが知られている。
だが、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)がパワーユニットサプライヤーは2チーム以上のチームに供給できる態勢を整えなくてはならないと定めたこともあり、マクラーレンの体制も変わった今、ホンダエンジンを搭載する第二のチームが現れることを阻む障害が少なくなってきているのは間違いないだろう。
これまでに伝えられているところによれば、ホンダでは2017年にはタービンやコンプレッサーの配置や、メルセデスが用いているのと似たジェット・イグニッションを導入するなど、まったく新たに設計を施した新型パワーユニットをデビューさせることになると考えられている。
「2018年に向けて、ホンダのエンジンは顧客チームにとって選択肢のひとつとなるだろう」
そう書いた『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、次のように付け加えている。
「そのために、現在日本人たち(ホンダ)は今後2チームに供給を行うために、ミルトンキーンズにある彼らのファクトリーを拡張している」
■ザウバーとはすでに事前協議済みとのうわさも
ホンダとしては、2018年からもう1チームにパワーユニットを供給するためには、今年のF1モナコGP(第6戦/5月28日決勝)のころまでに計画を確定させる必要があるものと考えられている。
だが、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、ホンダが2018年にザウバーにパワーユニット供給を開始するのはほぼ間違いないようだと次のように付け加えている。
「ザウバーとホンダの間ではすでに事前協議が行われたとのうわさもある」