トヨタとフォードは、スマートフォンとクルマをつなげ、スマートフォンアプリを車内で利用するためのオープンソース「スマートデバイスリンク(SDL)」を管理する非営利団体「スマートデバイスリンク コンソーシアム」を設立した。
■参画企業
コンソーシアムには、フォード、トヨタに加え、富士重工業(スバル)、マツダ、スズキ、PSAグループ(プジョー、シトロエン)及びElektrobit、Luxoft、Xevoといったサプライヤーが参画し、Harman、Panasonic、Pioneer、QNXが覚書にサインした。
コンソーシアムは、SDLが自動車業界標準となることを目指し、取り組みを進めていく。
■アプリとクルマがつながるとどうなる?
SDLを使用することにより、利用者は車内でのスマートフォンアプリを音声認識やナビ画面を通じて手軽に利用できるようになる。これは、アプリの開発者がSDLを用いることで、車内のナビ画面、ステアリングスイッチ、音声認識と、スマートフォンアプリを連携させることで可能となる。
アプリ開発者は、利用者のためのより良いサービスの開発に集中することができ、世界中の何百万台もの車両に独自のサービス提供が可能になる。
■品質やセキュリティは?
SDLの品質やセキュリティについても、アプリ開発者と自動車メーカーが協力することで、一層の向上を図ることができ、これは利用者にとってのメリットにもつながる。
また、SDLコンソーシアムに参加している企業やサプライヤーは、各社の基準を満たしたサービスを提供することができ、アプリによる車両データへのアクセスについて管理することもできる。
■SDLは2013年からフォードが採用
SDLは、2013年にフォードによって、スマートフォンアプリと車載器を連携させる「アップリンク(AppLink)」システムで採用されており、「アップリンク」は現在、世界で500万台を超える車両で利用可能だ。また、トヨタもSDLを用いた車載システムを2018年頃に商品化する予定だという。