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アリソンを手放したのはフェラーリの失敗だったとパット・シモンズ

2016年12月16日(金)5:20 am

ウィリアムズのチーフテクニカルオフィサーを務めるパット・シモンズが、現在のフェラーリは組織がうまく機能していないと語った。

かつてベネトンやルノーをトップチームに押し上げた立役者のひとりだったシモンズもすでに63歳となり、そう遠くない将来にF1から引退することを考えていると伝えられている。

■フェラーリからは3度オファーを受けていたとシモンズ

そのシモンズは、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に対し、フェラーリから少なくとも3度はオファーを受けていたと次のように語った。

「最初は1996年だったよ。ミハエル・シューマッハがロス・ブラウンとともにベネトンから(フェラーリに)移籍したときだ」

「私はベネトンで上級エンジニアの位置にいたが、テクニカルディレクターに昇格できるチャンスがあると思ったから、そのまま残ることにしたんだ」

「2度目のオファーを受けたのはステファノ・ドメニカリ(フェラーリの元チーム代表)からで、2012年のことだった。そして3度目は2014年だったよ」

■横並び組織はうまく機能しない

だが、シモンズは、自分にはフェラーリは合わないと感じていたと語るとともに、現時点においてもフェラーリの「水平的組織」と呼ばれる体制がうまく機能しているとは思えないと次のように続けた。

「本当だよ。それはうまく機能しないんだ」

「最近では、マクラーレンも非ピラミッド型の組織を導入した。だが、F1では強い意見が言えるエンジニアが必要だし、方向性を定めるための決断を下すことができる専門家が必要なんだ」

「フェラーリ時代のロス・ブラウンがその一番いい例だった。それに、ロリー・バーン(フェラーリなどで活躍したF1カーデザイナー)もね。もちろん、フェラーリが再び成功を収めることは可能だ。だがそのためには強いリーダーシップが必要だよ」

■アリソン離脱はフェラーリにとって大損失だった

そう語ったシモンズは、2016年シーズン途中でテクニカルディレクターのジェームス・アリソンを失ったのはフェラーリにとって大失敗だったと次のように続けた。

「ジェームス・アリソン(前テクニカルディレクター)を去らせてしまったのは彼らの失敗だった。内部的にどういうことがあったのかは知らないよ。だが、私は何年もジェームスと一緒に仕事をしていたし、彼のことは非常に尊敬している」

「彼は素晴らしいエンジニアだし、チームに命を吹き込むことができる人材だ。フェラーリにアリソンがいれば、もっと強いフェラーリになれただろうと思うよ」とシモンズは付け加えた。

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