NEXT...F1開催スケジュール

ハミルトンとメルセデスAMGが和解 アブダビGPでの命令無視は不問に

2016年12月12日(月)19:11 pm

メルセデスAMGのルイス・ハミルトンと、実質的なチーム代表であるトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)が、2016年のF1最終戦アブダビGP決勝で起きた「命令無視」問題に関して和解したようだ。

■ハミルトンの命令無視を重く見ていたヴォルフ

アブダビGP決勝終盤で、トップを走っていたハミルトンは、2番手を走行していたチームメートのニコ・ロズベルグをライバルチームのドライバーたちに追い抜かせようとわざとスピードを落としていた。ロズベルグが2台に抜かれて4位でフィニッシュすることになれば、2016年のF1タイトルがハミルトンのほうに転がる可能性があったためだ。

だが、ヴォルフはこのときハミルトンに対してもっとスピードをあげるよう無線を通じて指示。しかし、ハミルトンはそれを完全に無視してチェッカーフラッグが振られるまでロズベルグに対して強いプレッシャーをかけていた。

レース後、チームからの指示を無視したことを重大視したヴォルフは、ハミルトンに対してチーム追放も含む重い処分を科すのではないかとうわさされていた。

■ハミルトンとヴォルフが和解を表明

だが、ヴォルフは最近、そのときチームが出した指示は間違っていたと語り、「ドライバーたち自身が適切だと考える方法で」お互いに自由にレースをさせるべきだったと認めている。

そして、ハミルトンはSNSを通じて、週末にヴォルフの自宅で彼と会って話をしたことを明かし、次のように付け加えている。

「僕はただ、僕たちが来年はさらに強いパートナーシップで結ばれることになるとみんなに知らせるためにこのメッセージを送りたいと思ったんだ」

■ヴォルフの態度を軟化させたのはロズベルグの引退か

スイス出身の元F1ドライバーであり、現在はF1解説者を務めるマルク・スレールは、2016年のF1チャンピオンとなったロズベルグが突然引退することになったことで、今回ヴォルフがすぐにハミルトンと和解する動きに出たのは合理的なことだと考えている。

「恐らく、この変化は、メルセデスAMGが今後はいかなる理由があろうともルイス・ハミルトンに対して優しく接する必要があるためだろう。彼もチームを去らないようにするためにね」

『Speedweek(スピードウィーク)』にそう述べたスレールは、次のように付け加えている。

「ニコがリタイアした後、私が次に考えたのは、ルイス・ハミルトンに対する懲戒処分などは行われないだろうということだったよ」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック