2018年に10年ぶりに伝統のF1フランスGPが復活することが明らかとなったが、F1最高責任者のバーニー・エクレストンもまさかそれが実現するとは思っていなかったとほのめかした。
2018年に復活するフランスGPは、1991年から2008年まで開催されていたマニクールではなく、ポール・リカール・サーキットで開催されることになる。
■伝統のフランスGP復活を喜んでいるとエクレストン
現在、このポール・リカールの事実上のオーナーであるエクレストンは、2018年から5年間のフランスGP開催契約が結ばれたことについて『L’Equipe(レキップ)』に次のように語った。
「長い時間がかかったが、やっとそこにたどり着いたよ」
「私は非常にうれしく思っている。フランスGPが復活するのだからね」
■ポール・リカールはF1開催に適したサーキット
F1世界選手権が初開催された1950年から長きにわたって開催されてきていた伝統のフランスGPだが、2008年を最後にF1カレンダーから外れていた。
このまま2度とフランスGPが行われることはないだろうと思っていたのではないかと質問された86歳のエクレストンは、「私もそれを復活させる新しいチャンスを得ることができて驚いている」と答え、次のように続けた。
「以前の失敗の理由は、主に(F1に)合ったサーキットではなかったことだ」
「ポール・リカールはすべての面で非常に優れている。あとはもっと観客席を増やせばいいだけだ。だが、サーキットそのものは非常にいい状態に保たれてきているよ」
■パリでのF1開催は永遠に無理
エクレストンはかつてパリの市街地でF1レースを開催しようと企てていたことがある。そのパリでのレースが日の目を見ることがなかったことについて質問されたエクレストンは、次のように答えた。
「我々は協議に協議を重ねてきた。だが交渉にあれだけの時間を費やしてもだめなら、永遠にだめだろうね」
「フォーミュラEはパリでレースを行っているが、あれは(F1と)同じではない。あれはレースじゃないよ。彼らにはグランプリにおいて安全の問題は抱えていないしね」
■復活実現に大きな役割を演じていたエリック・ブーリエ
また、エクレストンによれば、今回のフランスGP復活契約がうまくまとまった背後には、マクラーレンのレーシングディレクターを務めるフランス出身のエリック・ブーリエの貢献が大きかったようだ。ブーリエは2018年以降のフランスGPの主催者となるクリスチャン・エストロジの代理人的立場でエクレストンらとの交渉を行っていたと考えられている。
「エリックは単なるメッセンジャーではなかったし、我々は彼と交渉を行っていたんだ」とエクレストンは語った。
■2018年のフランスGP開催は夏
さらに、2018年のフランスGPは具体的にはいつごろ開催されるのかと尋ねられたエクレストンは、「夏の期間だね。その年に行われるほかのヨーロッパでのレースとの相乗効果を考えることになる。それに関しては今後調整していくよ」と答え、次のように付け加えた。
「一番重要なことは、契約が調印されたということだよ」